資産形成・老後資金 2024.6.13

新NISAではロールオーバーできない?改正後の仕組みや違いを詳しく解説

2024年1月に新NISAが誕生しました。従来のNISA制度(一般NISA、ジュニアNISA、つみたてNISA)による投資は引き続き可能ですが、今後は新たに旧NISA口座(ジュニアNISA等)を開設できません。

また、旧NISA口座(ジュニアNISA口座等)でロールオーバーができなくなりました。そのため、旧制度の一般NISAの非課税期間が終了すると、口座内で運用している金融商品も非課税で運用できなくなります。

本記事では、ロールオーバーとは何か、ロールオーバーできないことでどのような影響があるのか詳しく見ていきましょう。

また、新NISAと旧NISA(一般NISA・ジュニアNISA・つみたてNISA)との違いも解説します。すでにNISAをはじめている方も、これからはじめる方も、ぜひご覧ください。

ロールオーバーとは

ロールオーバーとは、旧NISA口座(ジュニアNISA口座等)で保有している非課税保有期間が終了した金融商品を、翌年の年間投資枠に移行することです。ロールオーバーは金額に上限がないため、金融商品の時価が非課税投資枠を超えているケースでも、すべて翌年の年間投資枠に移行できます。

しかし、2024年1月1日以降はロールオーバーができなくなりました。そのため、旧制度

の一般NISA口座で運用していた金融商品の非課税期間が終了すると、売却しない場合は自動的に課税口座に移行されます。

ただし、旧制度のジュニアNISA口座で運用していた金融商品は、自動的に継続管理となり、口座所有者が18歳になるまでは非課税措置が適用されます。

新NISAの概要と旧NISAからの変更点

新NISA制度は18歳以上を対象とする非課税投資制度です。同じく18歳以上を対象とする旧制度(一般NISA、つみたてNISA)との違いは、以下をご覧ください。

新NISA 旧NISA
成長投資枠 つみたて投資枠 一般NISA つみたてNISA
口座開設期間 2024年~ 2014~2023年 2018~2023年
非課税保有期間 無期限 最長5年 最長20年
年間投資枠 240万円 120万円 120万円 40万円
非課税保有限度額 1,800万円(内、成長投資枠は1,200万円) 600万円 800万円
投資対象商品 上場株式投資信託など 一定の積立型投資信託 上場株式、投資信託など 一定の積立型投資信託
ロールオーバー 非課税期間が無期限のため、不要 不可

新NISA・旧NISAともに、一人一口座のみです。旧制度の一般NISAもしくはつみたてNISAの口座を保有していた方なら、新たに手続きをしなくても2024年1月になると新NISA口座が開設されます。一方、旧NISAで口座を開設していなかった方は、新NISA口座を開設して新NISA制度を利用してください。

一般NISAとつみたてNISAの併用ができる

新NISA口座では、成長投資枠とつみたて投資枠の2つの枠があります。成長投資枠の投資対象商品は、旧制度の一般NISAと同じく上場株式や投資信託などです。また、つみたて投資枠は、旧制度のつみたてNISAと同じく一定の積立型投資信託の投資に利用できます。

旧制度では、一般NISAかつみたてNISAのいずれかを選択して口座を開設して投資をする必要がありましたが、新制度では成長投資枠とつみたて投資枠を併用できるため、株式を非課税枠で運用しつつ、投資信託を積立投資で運用できます。つまり、新NISA制度を利用すれば、従来よりも非課税投資の幅が広がります。

年間投資上限額が最大360万円に拡大

旧制度の一般NISAで非課税投資ができる金額は、年間120万円まででした。また、旧制度のつみたてNISA口座を開設した場合なら、非課税投資ができる金額は年間40万円が上限でした。

一方、新NISAの成長投資枠(旧一般NISAに相当)では年間240万円、つみたて投資枠(旧つみたてNISAに相当)では年間120万円までの非課税投資が可能です。また、成長投資枠とつみたて投資枠は併用できるため、年間最大360万円の非課税投資ができます。

非課税保有期間の無期限化

旧制度では、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間の非課税保有期間が定められていました。2023年までなら、一般NISAに限りロールオーバーにより非課税保有期間を延長できましたが、旧制度が終了したことでロールオーバーもできなくなってしまいました。

一方、新NISAでは非課税保有期間が無期限になったため、今後、廃止や改正がない限り、いつまでも非課税で保有し続けられます。

非課税で金融商品を保有し続けられることは、個人投資家にとって大きなメリットです。例えば、年に1万円の配当金が見込める株式を保有していたとしましょう。

通常、株式や投資信託で運用益が生じた場合は、20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金が課せられます。つまり、1万円の運用益があっても、実際に手元に残るのは約8,000円です。

しかし、NISA制度を利用し、1万円の運用益があれば1万円全額を受け取れます。新NISAなら、非課税枠内で保有している限り、恒久的に20.315%の税金が免除されるため、税制優遇できる金額も保有期間が長くなればなるほど増える可能性があります。

大切な資産を効率良く運用するためにも、新NISA制度を利用してみてはいかがでしょうか。税金が課せられない分、通常の課税口座で運用するよりも多額の運用益を受け取りやすくなります。

生涯非課税限度額が最大1800万円

旧制度では、一般NISA口座での運用は最大600万円(最大120万円×5年間)、つみたてNISA口座での運用は最大800万円(最大40万円×20年間)でした。一般NISAとつみたてNISAは併用できないため、非課税で投資できる上限額は600万円もしくは800万円でした。

一方、新NISA制度では、最大1,800万円の投資が可能です。ただし、成長投資枠で投資できる上限額は1,200万円のため、最大1,800万円の投資をするなら積立型投資信託の運用も必要になります。また、成長投資枠を使わずにつみたて投資枠だけで1,800万円を投資する選択肢もあります。

新NISA制度では、枠の再利用が可能です。例えば、新NISA口座で保有している株式200万円(購入時)を売却した場合は、新たに200万円(その年の成長投資枠内の投資額が0円で、なおかつ成長投資枠での投資合計額が960万円以下の場合は、最大240万円)の投資ができます。ただし、売却した分の枠が利用可能になるのは翌年からです。

新NISAではロールオーバーができない?

新NISAでは、ロールオーバーができません。しかし、ロールオーバーできなくなったことで、NISA制度が使いにくくなったのではありません。

旧制度の一般NISAでは、金融商品の非課税保有期間が最長5年だったため、5年を超えて非課税制度を適用する手続きとしてロールオーバーを実施していました。しかし、新NISA制度では、そもそも非課税保有期間が無期限のため、非課税制度の適用期間を延長する手続きも不要です。つまり、ロールオーバーできなくなったことは、NISA制度がより使いやすくなったことを意味しています。

なお、旧制度の一般NISAで保有している金融商品も、2024年以降はロールオーバーできません。旧NISA口座で保有している金融商品は新NISA口座に移行できないため、引き続き非課税で保有したい場合は、一度売却して、再度新NISA口座で購入するようにしてください。

旧制度の一般NISA口座もしくはつみたてNISA口座を保有していた方なら、口座を開設している金融機関で、自動的に新NISA口座が開設されています。2023年までに旧NISA口座(ジュニアNISA口座等)を開設していない場合は、新NISA制度を利用するためには新NISA口座の開設手続きが必要です。

最大1,800万円の非課税投資を利用するためにも、新NISA口座を開設してみてはいかがでしょうか。ロールオーバーの手続きが不要になり、より利用しやすくなった新NISA口座なら、手間をかけずに非課税投資が可能です。

auフィナンシャルパートナーへ相談して新NISAをはじめよう

「新NISA制度をあまり理解できていない」「そもそもNISAとは何かわからない」と、NISAを利用していない方も少なくありません。しかし、18歳以上なら1人1口座開設できる非課税投資枠を使わないのは、資産運用の機会を逃しているともいえるでしょう。

NISA制度について不明点や不安があり、まだ利用していない方は、まずはお金のプロであるファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。

auフィナンシャルパートナーのauマネープラン相談は、無料でお金のプロに相談できるサービスです。

非課税制度を活用して効率性の高い資産形成をしたい方は、ぜひ新NISAについてauフィナンシャルパートナーにお尋ねください。

すでにNISA制度をご利用の方にも、新NISA制度の利用方法や運用のポイントなど、上手にNISA制度を使いこなすコツを解説いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

新NISA制度を利用すると、最大1,800万円を非課税で運用できます。本来ならば20.315%の税金がかかる株式や投資信託の運用益も、NISA口座で運用すれば税金分が差し引かれず、そのまま受け取れるようになります。

新NISA制度が気になる方は、ぜひauフィナンシャルパートナーにご相談ください。お金のプロであるファイナンシャルプランナーが、新NISA制度についてわかりやすく説明します。

執筆者名:
林 泉
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