資産形成・老後資金 2023.3.31

投資初心者におすすめの資産運用とは?選び方や開始手順を解説

昨今、「老後2,000万円問題」がメディアで取り上げられるようになりました。この言葉は世間にインパクトを与えましたが、それだけ多くの人が老後に対する不安を抱えていることが推察されます。

人生100年時代といわれる現代では、長寿をリスクと捉える観点があります。長い人生のなかで、どのような不測の事態が起こるかは誰にもわかりません。だからこそ、将来のため、老後のため、資金を備えておくことは重要です。

本記事では、資産運用に興味を持つ人が実際に投資をはじめるまでに知っておきたい情報を解説します。基本的な情報を参考にして、投資の第一歩を踏み出しましょう。

資産運用とは?

資産を増やすことを目的として運用していくことを資産運用といいます。

運用中の資産は、多くの場合で流動性が低く、すぐに現金化しづらいという特徴があります。

人生には、結婚や出産、車やマイホームの購入、子どもの進学などさまざまなライフイベントがあります。予想される出費の資金、そして不測の事態への備えとして、素早く引き出せる手元資金はある程度確保しておく必要があります。

そのうえで、さらに将来のためのお金を増やしたい場合は、投資で資産運用するとよいでしょう。

資産運用にはどんな種類がある?

投資商品にはさまざまな種類があります。この章では、主な投資商品とその特徴を紹介します。

株式

株式会社が発行する株式を売買して利益を得るのが株式投資です。株価は社会情勢や企業成績により変動し、購入した価格より売却価格が高ければ利益となります。

株主には配当金が支払われますが、この配当は保証されているわけではなく、企業の経営状況によっては配当なしもあります。また、株主は株主優待サービスを含め、配当金以外の恩恵を受けることができる場合があります。ただし、企業が倒産すると株式の価値はなくなります。

投資信託

投資信託では、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が投資先や方針を決定し、投資家から預かった資金で運用します。

国内外の株式や債券などに投資し、利益は投資額に応じて投資家に分配されます。

投資先の種類や組み入れ対象、運用方法によりいくつかにわけることができ、運用成績は市場動向により左右されるリスクがあります。

公社債

国や地方自治体、企業などが債券を発行してお金を借りるのが公社債です。

国が発行する「国債」、地方自治体が発行する「地方債」、政府関係機関や特殊法人が発行する「政府機関債」、民間企業が発行する「民間債(社債)」があります。

個人年金保険

個人年金保険では、公的年金とは別に受け取れる年金を、資産運用しながら備えることができます。

個人年金保険には「死亡保障」がついており、被保険者が年金の受取前に死亡した場合、遺族が死亡給付金を受け取ることができます。中長期的な運用での資産形成を目的としているため、中途解約すると損をする恐れがあります。

外貨預金

日本円を外国通貨に交換して預け入れるのが外貨預金です。

定期で預けるタイプの「外貨定期預金」が一般的ですが、「外貨普通預金」や、短期でお金を預ける「通知預金」を扱う金融機関もあります。

利益が生じるかどうかは為替レートの変動によって決まり、円建ての金額は預入時より減ることがあります。

金銭信託

金銭信託を取り扱うのは信託銀行です。利用者が信託財産として預けたお金を信託銀行が管理・運用し、利用者は利益を受け取る仕組みです。

運用結果によって配当率が変動します。

純金積立

純金積立では、1ヶ月分の購入金額として設定した額を日割りし、営業日ごとに金を自動購入します。金の価格が下がれば多く購入でき、上がれば少量となります。

手元に実物の金がくるわけではないので、盗難防止について考える必要はありません。

営業日ごとに分散して購入することで、価格変動リスクを抑えることができます。

資産運用をするメリット

投資をはじめることで、いくつかのメリットが得られます。

この章では、資産運用のメリットについて解説します。

普通預金よりも高い利益を得られる可能性が高い

低金利といわれる昨今、ただ銀行に預けているだけでは資産はほとんど増えません。

使う予定のある手元資金は残しておきつつ、中長期的な目線で余裕資金を運用すると、少しずつでも資産を増やしていける可能性があります。

複利効果でリターンが増える

投資には、運用で得た利益をさらに投資にまわす「複利効果」があります。

複利効果により、資産の元本は増えていきます。この複利効果を長期にわたって受けることで、恩恵の効果もより大きくなっていきます。

資産運用の注意点

資産運用をはじめるには、いくつかの注意点があります。

次の項で紹介しますので、事前に把握しておくようにしましょう。

投資にはリスクがある

投資にはリスクがつきものです。主なリスクとして、次のような種類があります。

株価の上下による株価変動リスク
・国や企業の財政難・経営不振による信用リスク
・金融商品を売りたいときに売りたい価格で売れない流動性リスク
・金利の変動により債券価格が上下する金利変動リスク
・為替相場の動きによる為替変動リスク

なるべくリスクを抑えて資産運用するには「長期投資」「分散投資」の考え方が必要です。

投資期間・投資対象の商品や地域を分散させることで、リスクに備えることができます。

投資には手数料がかかる

投資商品の購入時、保有時、売買時をはじめ手数料がかかるほか、解約手数料や運用成績に応じて支払う成功報酬が発生するケースもあります。

各種手数料は投資商品や金融機関によって異なるため、比較検討する際の参考にしましょう。

資金をすぐに引き出せない場合が多い

一般的に資産運用の資金は流動性が低く、投資信託や株式などの金融商品の形で保有していると、現金化まで手順を踏んで手続きする必要があります。

また、個人年金をはじめ、あらかじめ設定された年齢まで受け取ることができないタイプもあります。

将来の出費の予定は把握しておき、さらに不測の事態にも備えられる程度の手元資金は残しておくようにしましょう。

どんなスタイルで投資する?資産運用の選び方ポイント

この章では、タイプ別におすすめ投資内容を解説します。

わかりやすい仕組みの商品を選ぶ場合

投資初心者の方や、難しい仕組みの商品を避けたい方には、インデックス運用の商品がおすすめです。

TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価および特定の指数に連動した値動きをするよう運用され、比較的リターンが低い分、リスクも低いとされています。

なるべく低リスクで貯めたい場合

リスクの低い商品で一定の金額を堅実に貯めたい方には、公社債の比率が高い投資信託がおすすめです。

公社債は価格変動のリスクが小さく、利益は小さくはなりますが安定した運用が期待できます。

子どものための教育資金を準備したい場合

目標が決まった時期に予定されている場合は、ターゲット・デート・ファンドでの運用がおすすめです。ターゲット・デート型は投資信託の一種で、事前に設定した年が近づくにつれ資産の組入比率が変更されます。

投資家の年齢が上がるにつれ小さくなっていくリスク許容度を想定し、一般的には株式の比率を下げ、債券の比率を上げることによりリスクを減らしていくような運用手法がとられます。

資産運用を開始するには?

投資の種類にもよりますが、資産運用を開始する場合、一般的には金融機関に口座を開設して投資商品を選ぶこととなります。

株式や投資信託に投資する場合は、NISA(少額投資非課税制度)が活用できます。一定の額までは非課税で運用が可能です。金融機関によって取扱商品が異なるので比較検討しましょう。

掛金を積み立てて運用し、将来に年金として受け取るiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する方法もあります。iDeCoに加入する際は、取り扱いがある金融機関に申し込みます。

掛金は所得控除の対象となり税制の優遇を受けられますが、受給開始時期まで原則引き出せないので注意しましょう。

投資初心者は、まずは少額からはじめ、ライフプランに応じて投資額を増減していくとよいでしょう。

資産運用に関するご相談はauフィナンシャルパートナーがおすすめ

投資は遠い世界のものではありません。将来のために、早いうちから資金準備をはじめましょう。

しかし、「自分にあった資産運用がわからない」「投資商品についてもっと詳しく知りたい」とお悩みの方も多いかもしれません。

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資産運用は少額・低リスクからスタートしよう

はじめての投資は、少額・低リスクからスタートしてみましょう。資産運用について専門家に相談してみたい方は、auフィナンシャルパートナーのauマネープラン相談の活用をおすすめします。

ファイナンシャルプランナーは、投資の具体的な銘柄の選定など投資助言を行うことはできませんが、投資商品についての一般的な疑問やご質問には何でもお答えします。

費用は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。

執筆者名:
垣田 京子
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