固定費の見直しが家計に影響を与える?具体的な節約方法も解説

固定費を見直して、収入に占める割合を抑えることで、その分を貯蓄や投資に回すことができるようになります。例えば、住宅ローンの借り換えを検討して住居費を減らす、保険の保証内容を見直して保険料を節約するなどで、貯蓄や投資費用を捻出することが可能となります。
本記事では、固定費の見直しが家計に影響を与える理由や、具体的な節約方法について詳しく解説します。
- 固定費とは
- 固定費の具体例
- 固定費と変動費の異なる点
- 固定費の見直しが家計に影響を与える理由
- 家計における固定費の理想的な割合とは
- 固定費を見直すべき主な費用
- 住居費の節約方法
- 家賃の安い物件に引っ越す
- 住宅ローンの借り換えを検討する
- 一部繰上返済をする
- 保険料の節約方法
- 保険内容・保障額を見直す
- 保険の種類を切り替える
- 水道光熱費の節約方法
- 料金プランを見直す
- 家電の買い替えを検討する
- 車の維持費の節約方法
- 自動車保険を見直す
- ガソリン代の割引を受けられる工夫をする
- 駐車場を見直す
- 車を手放すことを検討する
- 通信費の節約方法
- スマートフォンのプランや通信キャリアの切り替えを検討する
- インターネットの固定回線を見直す
- セット割引を利用できないか確認する
- サブスクリプションサービスの節約方法
- 利用していないサービスを解約する
- 都度購入とどちらがお得か比較する
- 固定費見直し以外にできる節約方法
- ポイント還元を意識して各種支払いをする
- 食費・嗜好品費・交際費などを見直す
- 衝動買いを抑える
- 税金の制度を確認する
- NISA・iDeCoなどの利用を検討する
- 固定費を見直して家計の節約につなげよう
固定費とは

家計における固定費とは、支出のうち定期的かつほぼ定額で発生する費用のことです。種類によって、毎月発生するものもあれば、年に数回もしくは1回しか発生しない固定費もあります。
家計を見直す際は、固定費と変動費に分けて考えることが一般的です。ここから、固定費の具体例や固定費と変動費が異なる点について解説します。
固定費の具体例
固定費の具体例は、以下のとおりです。
- 住居費(住宅ローン返済額・家賃・マンションの管理費など)
- 保険料(生命保険料・火災保険料など)
- 水道光熱費(水道代・電気代・ガス代など)
- 自動車関連費(自動車保険料・ガソリン代・駐車場代・マイカーローン返済額など)
- 通信費(携帯電話料金・インターネット回線利用料・固定電話料金など)
- サブスクリプション利用料(動画配信サービス利用料・音楽配信サービス利用料など)
- 教育費(子どもが通う塾や習い事の月謝・学費など)
毎月支払わず、年に1回もしくは数回に分けて支払う固定資産税・自動車税なども固定費に分類することが一般的です。そのため、家計のことを考える際は、月払いで換算しておくとよいでしょう。
例えば、自動車税は1年に1回支払う固定費のため、毎月の家計を考える際は12で割って計算します。
固定費と変動費の異なる点
固定費と変動費の異なる点は、毎月(もしくは定期的に)ほぼ定額で発生する費用かという点です。
家計における固定費は毎月ある程度金額が決まっているのに対し、変動費は毎月支払額が異なります。変動費の具体例は、以下のとおりです。
- 食費(食材の購入代金・デリバリーサービスの利用料金など)
- 嗜好品代(酒代・たばこ代など)
- 交際費・レジャー費(飲み会代・プレゼント代・デート代など)
- 交通費(バス・電車・タクシーなどの料金)
- 日用品費(シャンプー・ハンドソープ・トイレットペーパー代など)
- 被服費(クリーニング代・洋服の購入代・コンタクトの購入など)
- 美容費(美容院代・化粧品の購入代金など)
- 医療費(診察代・薬の購入代金など)
- その他(冠婚葬祭でかかった費用・引越し費用・家電の買い換えにかかった費用など)
例えば、5月に固定費の一種である家賃8万円を支払った場合、基本的に6月も8万円で変わりありません。一方、変動費のひとつである食費の場合は、5月に8万円でも6月に贅沢して9万円になったり、節約して7万円になったりすることがあります。
固定費の見直しが家計に影響を与える理由

最初は手間がかかっても、固定費を見直すことは家計に大きな影響を与えます。なぜなら、一度見直すと節約効果が持続するためです。
使っていないものを解約したり契約を見直したりして固定費を減らせれば、以降毎月今までより少ない額の支払いで済みます。それに対して変動費の場合は、たとえある月に節約して抑えられたとしても、翌月気が緩むとまた以前の額に戻ったり、従来より支払額が増えたりするでしょう。
固定費の見直しは、年間単位で考えるとさらに大きなメリットを感じられます。例えば、携帯電話料金を毎月2,500円安くできた場合、年間の節約効果は30,000円です。
「固定費を見直したいけれど、支出を自分で把握するのは面倒」「そもそも、将来どれぐらいのお金が必要なのかわからない」という方は、auマネープラン相談(家計見直し相談)にご相談ください。家計改善のポイントについて、お金のプロに無料でご相談いただけます。
家計における固定費の理想的な割合とは

一般的に、収入のうち固定費の割合を45%以内にすることが理想です。そして変動費の占める割合を35%以内にすると、残りの2割を貯蓄にまわせます。
例えば月の手取りが30万円の場合、固定費を13.5万円以内、変動費を10.5万円以内にできれば、毎月6万円以上を貯蓄可能です。実際に計算してみて現在の固定費が収入の45%を上回っている場合は、節約を検討したほうがよいでしょう。
なお、固定費50%・変動費30%・貯蓄20%を理想とする考え方もあります。家族構成や物価動向によっても理想的な比率が異なる場合があるため、固定費45%はあくまでひとつの目安と考えてください。
固定費を見直すべき主な費用

固定費によって、節約方法や節約の難易度が異なります。そこで、収入のうち固定費の占める割合が高く見直しが必要な場合は、まず以下の費用を節約できないか確認してみましょう。
- 住居費
- 保険料
- 水道光熱費
- 車の維持費
- 通信費
- サブスクリプションサービスの利用料
ここから、各費用の具体的な節約方法についていくつか紹介します。
住居費の節約方法

住居費とは、家賃や管理費・共益費、毎月返済する住宅ローンの元利金のように、住居にかかるお金のことです。住居費を節約するには、以下のような方法があります。
- 家賃の安い物件に引っ越す
- 住宅ローンの借り換えを検討する
- 一部繰上返済をする
それぞれ確認していきましょう。
家賃の安い物件に引っ越す
現在賃貸物件に住んでいる場合は、自分や家族のニーズを満たすより家賃の安い物件に引っ越すことで住居費を節約できます。家賃の安い物件でニーズをすべて満たすものがなければ、駅からのアクセス・広さ・間取りなどで妥協できる部分はないか家族で話し合いましょう。
一方で、引っ越しを選択する際には多額の費用が発生しうる点も理解しておかなければなりません。繁忙期を避ける、あらかじめ不要な荷物を処分しておく、複数の業者から見積もりをとって比較するなどにより、引っ越し費用を抑えられることがあります。
また、通勤アクセスや子どもの教育などを考慮して今の住宅から離れたくない場合は、家主と家賃の値下げ交渉をすることも検討しましょう。ただし、交渉を成功させるためには、周辺物件の相場を調べる、値下げが必要な理由を説明する、相手にとってもメリットがあることをアピールするなどの準備や対策が必要です。
住宅ローンの借り換えを検討する
持ち家に住んでいて毎月住宅ローンを支払っている場合は、借り換えで住居費を節約できることもあります。
借り換えとは、現在利用している金融機関とは別の金融機関で新たに住宅ローンを借り入れ、同時に既存のローンを返済することです。住宅ローンの借り換えは、一般的に以下の流れで進めます。
- 現在借り入れしている住宅ローンの金利よりも低い借り換え先を探す
- 借り換え先に事前審査を申し込む
- 事前審査で承認が出たら、本審査を申し込む
- 現在利用している金融機関に、借り換えで一括返済予定であることを伝える
- 本審査の承認が出たら、借り換え先と契約を締結する
- 司法書士に抵当権関連の手続きを依頼する
- 融資実行(既存住宅ローンの抵当権抹消・新規住宅ローンの抵当権設定)
住宅ローンの借り換えを検討する際は、金利が低いからといって借り換えのメリットがあるとは限らない点に注意しましょう。なぜなら、事務手数料・保証料・契約にかかる印紙税・抵当権設定や抹消に関する費用などが借り換え時に発生するためです。
金融機関に相談すれば、借り換えのシミュレーションをしてもらえます。借り換えによりどれくらいのメリットがあるのか、理解したうえで決断しましょう。
また、新たに借り入れする住宅ローンが固定金利なのか、変動金利なのかを確認することも重要です。現在固定金利を契約している場合、変動金利の住宅ローンに借り換えることで当初はメリットがあったとしても、将来金利が上昇すると支払総額が現在よりも増える可能性があります。
そのほか、借り換えには審査や諸手続きが必要なため、一般的に決断してから融資実行するまでに1か月以上の期間を要する点にも注意が必要です。
一部繰上返済をする
住宅ローンの一部繰上返済をすることでも、住居費を節約できます。
一部繰上返済とは、毎月の返済額とは別に住宅ローンの一部を返済することです。一部繰上返済には、毎月の返済額はそのままで期間を短縮する期間短縮型と、返済期間はそのままで毎月の返済額を抑える返済額軽減型があります。
賞与が出たタイミングなどで返済額軽減型で一部繰上返済を実施すれば、毎月の住居費を軽減可能です。元金が減る分、最終的な利息の総支払額も抑えられます。
ただし、金融機関によって一部繰上返済に手数料がかかることがある点、住宅ローン減税のメリットが小さくなる場合がある点などに注意が必要です。また、一部繰上返済によりそのほかの支払が困難にならないように、余裕資金で対応しましょう。
保険料の節約方法

保険料とは、加入する終身保険・個人年金保険・医療保険・がん保険・火災保険・地震保険などの保険に定期的に支払う費用を指します。保険料の主な節約方法は、以下のとおりです。
- 保険内容・保障額を見直す
- 保険の種類を切り替える
それぞれ解説します。
保険内容・保障額を見直す
現在加入している保険の内容や保障額を見直すと、保険料の節約につながることもあります。
複数の保険会社の保険に加入していて保障内容が重複している場合は、一部を解約することで保険料の負担を軽減可能です。また、別の保険会社の保険に乗り換えることで、保険料を節約できることもあります。
ただし、解約や乗り換えにより必要な保障が漏れることのないよう注意が必要です。自分や家族の生活設計やニーズにあった方法を選びましょう。
保険の種類を切り替える
保険の種類を切り替えることも、保険料を節約する方法のひとつです。
保険の種類は、代理店型とネット型・ダイレクト型に分類できます。代理店型は加入者が保険代理店経由で保険会社とやり取りするのに対し、ネット型やダイレクト型は電話やインターネットで直接保険会社とやり取りする点が特徴です。
営業コストがかかっていない分、保険加入者はネット型・ダイレクト型にすることで保険料の負担を軽減できる場合があります。また、多忙で対面で相談する時間を確保できなくても、手続きできる点もネット型・ダイレクト型のメリットです。
一方で、対面型を選べば丁寧な説明を受けられるなどのメリットもあります。保険料だけで判断せず、自分の状況にあったものを選ぶとよいでしょう。
水道光熱費の節約方法

毎月変動しますが、水道代・ガス代・電気代などの水道光熱費も一般的に固定費に分類されます。水道光熱費を節約するための主な方法は、以下のとおりです。
- 料金プランを見直す
- 家電の買い替えを検討する
それぞれ解説します。
料金プランを見直す
電気代やガス代の料金プランを見直すことが、水道光熱費(光熱費)を節約する方法です。
各会社でさまざまな料金プランを提供しています。自分や家族のライフスタイルにあったプランを選択することで、今よりも毎月の料金が安くなることがあるでしょう。
例えば、日中は家にいることが少なく夜に電気を利用するのであれば、夜間の料金が安いプランに切り替えることがポイントです。提供している会社やエリアによっては電気・ガスをセットにすることで負担を軽減できる場合もあるため、確認しておくとよいでしょう。
また、2016年4月1日以降、電気の小売業への参入が全面自由化されたため、すべての消費者が電力会社を自由に選択できるようになりました。そのため、料金やポイント還元率などを比較して別の電力会社に切り替えることも、節約方法のひとつです。
家電の買い替えを検討する
家電の買い替えも、水道光熱費の節約につながります。賞与支給などのタイミングで、生活費に影響を及ぼさない範囲で省エネ家電・エコ家電や節水につながる家電の購入を検討するとよいでしょう。
固定費の節約につながる買い替えの具体例は、エアコンや電気冷蔵庫などです。環境省のサイト(デコ活)によると、10年前と比べてエアコンは15%、電気冷蔵庫は35%電気代を節約できる可能性があるとのことです。
また、食器洗い乾燥機を購入することが水道光熱費の節約につながることもあります。経済産業省資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによると、手洗いで年間約25,560円の水道光熱費がかかっていた場合、食器洗い乾燥機でまとめ洗いすることにより約6,470円節約できる可能性があるとのことです。
参考:環境省「デコ活 省エネ製品買換ナビゲーション しんきゅうさん」
参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」
車の維持費の節約方法

車の維持費とは、車を所有することにより発生する保険料・ガソリン代・駐車場利用料・メンテナンス費用などのことです。車の維持費を節約する方法として、以下が挙げられます。
- 自動車保険を見直す
- ガソリン代の割引を受けられる工夫をする
- 駐車場を見直す
- 車を手放すことを検討する
各方法について、解説します。
自動車保険を見直す
自動車保険の見直しで、車の維持費を節約できることがあります。「保険料の節約方法」で説明したのと同様に、保険内容や補償額が自分のニーズや状況に合致したものなのかを確認し、必要に応じて保険会社や保険の種類の乗り換えを検討しましょう。
また、自動車保険の契約方法には、1年契約と複数年契約があります。複数年契約で割引を受けられれば、その分保険料総額を抑えられるでしょう。ただし、複数年契約できる保険会社は限定されている点に注意が必要です。
なお、満期日以外で乗り換えた場合でも等級はそのまま引き継がれますが、等級の引き上げにはそこから1年間待たなければなりません。そのため、極力満期日での乗り換えを検討したほうがよいでしょう。
ガソリン代の割引を受けられる工夫をする
ガソリン代の割引を受けられるように工夫することで、車の維持費を節約できることもあります。ガソリン代の割引につながる可能性のある主な手段は、以下のとおりです。
- ガソリンスタンドのポイントカードやアプリを利用する
- ポイント還元キャンペーンを実施しているガソリンスタンドで給油する
- いつも利用しているガソリンスタンドの割引サービス日をチェックする
- ガソリン割引券を配布しているスーパーやコンビニで買い物をする
また、燃費自体を向上させることも大切です。余計な荷物は積まない、自動車の空気圧を適切な状態に保つ、エアコンを使いすぎないなどを心がけましょう。
そのほか、プラグインハイブリッド自動車(HV)や電気自動車(HV)への買い替えも、長い目で見ると節約につながる可能性があります。
駐車場を見直す
車の維持費を節約するためには、駐車場の見直しも必要です。現在の駐車料金が家計の負担になっている場合は、別のスペースへの移動を検討しましょう。
屋外駐車場や舗装がされていない駐車場、駅から離れている駐車場などであれば、今より安くなる可能性があります。ただし、アクセスが悪く利用するまでに余計な時間やコストがかかる可能性もあるため、変更する際は本当に生活に支障をきたさないか確認しましょう。
なお、車庫証明を申請する際の保管場所は、使用の本拠地から直線距離で2km以内でなければなりません。
車を手放すことを検討する
利用頻度が少ない場合は、車を売却して手放すことも検討しましょう。保険料・ガソリン代・駐車場代に加え、メンテナンス費や自動車税などもかからなくなる分、家計への負担を大幅に軽減可能です。
マイカーがなくても、レンタカーやカーシェアリングを利用すれば自動車で移動できます。カーシェアリングとは、対面で手続きしなくても、会員が事前に予約した車をカードやアプリなどで開錠して運転できるサービスです。
また、徒歩や自転車中心の生活に切り替えれば、さらなる節約や健康維持につながるでしょう。
通信費の節約方法

通信費とは、毎月かかる携帯電話利用料金や固定回線の利用料、インターネットを利用するためにかかる回線利用料などのことです。通信費を節約するには、以下のような方法があります。
- スマートフォンのプランや通信キャリアの切り替えを検討する
- インターネットの固定回線を見直す
- セット割引を利用できないか確認する
各節約方法について、詳しく解説します。
スマートフォンのプランや通信キャリアの切り替えを検討する
スマートフォンのプランを見直すことで、通信費を節約できる可能性があります。現在のプランが毎月のデータ使用量や通話時間に見合ったものか、使っていないオプションはあるかなどを確認し、必要に応じて変更しましょう。
また、携帯電話会社を乗り換えることも、節約方法のひとつです。現在利用しているキャリアのオンライン専用ブランドに切り替えて、料金を抑える方法もあります。
オンライン専用ブランドの場合、いつでもどこでも手続きできる点がメリットです。ただし、すべて自分で手続きが必要なため、諸条件を考慮して自分にあっているブランドを選びましょう。
インターネットの固定回線を見直す
現在利用しているインターネットの固定回線を見直すことも、通信費を節約する方法です。
例えば、固定回線からモバイルルーターに切り替えれば、インターネット利用料を今までより抑えられる可能性があります。工事不要で契約後すぐに利用できる点や持ち運びできる点も、モバイルルーターのメリットです。
また、インターネットの固定回線を解約し、以降パソコン・タブレット・ゲーム機などでインターネットを利用する際はテザリングを活用する方法もあります。テザリングとは、スマートフォンをアクセスポイントとして、インターネットに接続する方法です。
ただし、上限を超えると通信速度制限がかかる可能性があるため、自宅でインターネットを使用する機会が少ない場合の手段として活用するとよいでしょう。
セット割引を利用できないか確認する
通信費を節約するためには、セット割引を利用できないか確認することも大切です。
携帯電話会社によっては、インターネット光回線とスマートフォンの料金をセットで申し込むことで、節約できることがあります。インターネットでシミュレーションしたり、携帯電話会社の代理店に相談したりして、どれだけのメリットがあるか確認してみるとよいでしょう。
サブスクリプションサービスの節約方法

サブスクリプションサービス(サブスク)とは、定額料金を支払う間、商品の提供を受けられたり、サービスを利用できたりする仕組みを指します。サブスクリプションサービスを節約するためにできることは、主に以下のとおりです。
- 利用していないサービスを解約する
- 都度購入とどちらがお得か比較する
それぞれ解説します。
利用していないサービスを解約する
固定費の節約には、利用していないサブスクリプションサービスをすぐに解約することが重要です。仮に利用料金が月数百円であったとしても、年間にすると数千円から1万円以上かかることになります。
特に注意が必要なのは、解約したつもりで契約を続けているサービスや、キャンペーンのために契約したことを忘れているサービスです。利用していないサービスを確実に解約できるように、まずは自分が何を利用しているのか書き出すとよいでしょう。
加入中のサービスは、直近の通帳明細やクレジットカードの明細などで確認します。解約時にはIDやパスワードが必要なため、準備しておきましょう。
なお、携帯電話会社によっては動画配信サービスなどとのセット割を提供している場合もあります。節約につながる可能性があるため、利用を続けたいサブスクリプションサービスがある場合はセット割がないか確認しておきましょう。
都度購入とどちらがお得か比較する
都度購入とサブスクリプションサービスのどちらがお得か比較することも、節約するうえ大切です。現在利用中のサブスクリプションサービスでも、場合によっては都度購入したほうが毎月の負担が軽くなる可能性があります。
たとえば、今後も動画配信サービスの利用を続けるか迷っているなら、先月何本の映画・ドラマを視聴したのか確認しましょう。1〜2本しか観ていないのであれば、単品で購入したほうが安く済むことがあります。同様に、漫画・雑誌の読み放題も、月に何冊読んだか思い出して単品で購入するよりも高ければ、解約を検討しましょう。
なお、サブスクリプションサービスを利用する場合、都度購入手続きをする手間がかからないというメリットはあります。解約後にあらためてサブスクリプションサービスのメリットに気づいた場合は、固定費の負担を考慮しつつ再加入するとよいでしょう。
固定費見直し以外にできる節約方法

固定費の見直し以外にも、節約する方法はあります。具体例は、以下のとおりです。
- ポイント還元を意識して各種支払いをする
- 食費・嗜好品費・交際費などを見直す
- 衝動買いを抑える
- 税金の制度を確認する
- NISA・iDeCoなどの利用を検討する
それぞれ解説します。
ポイント還元を意識して各種支払いをする
ポイント還元を意識して各種支払いをすることも、節約につながる方法のひとつです。
クレジット払いやQRコード決済サービスなどのキャッシュレス決済を利用すると、支払額に応じてポイント還元を受けられる場合があります。貯まったポイントを次回の決済時に利用すれば、今までよりも総支払額を抑えられるでしょう。
なお、キャッシュレス決済の種類によって使える店や還元率が異なるため、あらかじめ比較したうえでどの手段を用いるか決めることがポイントです。決済手段によっては、公共料金の支払いでポイントが貯まることもあるため、確認しておきましょう。
食費・嗜好品費・交際費などを見直す
食費や嗜好品費、交際費などを見直すことも、節約の手段として有効です。特売のときにまとめ買いする、健康も考えて酒・たばこなどの量を減らす、毎週参加していた飲み会を2週間に1回にするなどで、食品・嗜好品費・交際費を節約できます。
ただし、食品・嗜好品費・交際費は変動費に該当するため、1か月頑張っても翌月まで効果は持続しません。無理のない範囲で継続する必要があることを、理解しておきましょう。
衝動買いを抑える
衝動買いを抑えて計画的な消費を心がけることも、節約につながります。「ストレスを発散するため」「周りの人が持っているから」などではなく、「〇〇に必要」と具体的に説明できるもののみを極力購入するようにしましょう。
近年は、SNSやECサイトを見たことがきっかけでそのまま購入してしまうこともあります。インターネットで見て欲しいと思ったとしても、一度手を止めて購入すべきか自問自答することが衝動買いを防ぐためには必要です。
なお、すでに衝動買いをしてしまった場合は、なぜ購入するという決断に至ったのかを自分で分析することが、次の衝動買いを防ぐことにつながります。
税金の制度を確認する
所得控除などの税金の制度を確認しておくことも、家計に大きな影響を及ぼします。
所得控除とは、所得税額を計算するにあたって、所得合計額から引ける金額のことです。15種類の所得控除のうち自分や家族が要件を満たすものがあれば、適用して納付する税額が少なくなったり還付を受けたりする可能性があります。
例えば、1年間に自分や生計を一にする配偶者などが支払った医療費が一定額を超える際に適用できる所得控除です。医療費控除は年末調整では適用できず、別途確定申告が必要なため、該当する場合は忘れず手続きをしましょう。
参考:国税庁「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
NISA・iDeCoなどの利用を検討する
節約に直結するものではありませんが、NISAやiDeCoを利用することで効果的な貯蓄につながる可能性があります。
NISA(少額投資非課税制度)とは、NISA口座で投資した金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。通常は金融商品を売却して得た利益や受け取った配当に約20%の税金がかかるため、NISAを利用することでその分多くの利益が手元に残ります。
iDeCoとは、公的年金とは別に給付を受けるための私的年金制度のことです。運用益が非課税で再投資される、掛金全額が所得控除の対象となるなどの税制メリットを受けつつ、将来に備えられます。
固定費を見直して家計の節約につなげよう

固定費とは、住居費や水道光熱費などのように、支出のうち定期的かつほぼ定額で発生する費用のことです。固定費を見直して減らせれば、家計の節約効果を持続できます。
一般的に、収入に占める固定費の割合の目安は45%です。目安を超えている場合は、住居費・保険料・水道光熱費・車の維持費・通信費・サブスクリプションサービスの利用料のうち減らせる項目はないか、考えてみましょう。
家計の見直しをしたくても何から始めればよいかわからない場合は、FP相談が無料で受けられるauマネープラン相談(家計見直し相談)にご相談ください。プロのサポートを受けることで、家計改善のポイントやライフプランに合わせた必要資金がわかります。
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