家計見直し・教育資金 2023.3.31

子ども一人にかかるお金はいくら?年代別の内訳や知っておきたい支援制度を解説

子どもが生まれたら、気になるのが育児にかかる費用です。子育て費用といえば教育費が真っ先に浮かぶかもしれませんが、子どもの成長には、教育費以外にもさまざまなお金がかかります。

これから子育てをする家庭が、育児費用の総額を想像するのは難しいかもしれません。そんなとき、公的なデータを確認すれば、「いつ、どれくらいのお金がかかるのか」、だいたいの目安を把握しやすくなります。

本記事では、国の調査によるデータをもとに、子ども一人にかかるお金をライフステージ別に解説します。あわせて、育児を金銭的にサポートする支援制度、必要な資金を貯めるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

子ども一人にかかるお金の内訳

子どもにかかる費用は大きく、「養育費」と「教育費」に分かれます。

養育費は子どもが自立するまで養い育てるために必要となる費用で、内訳は食費や洋服代、医療費などの生活にかかる費用が該当します。

一方の教育費は、保育園や幼稚園の保育料、学校の授業料、習いごとや塾などにかかる費用のことです。間接的には、通学にかかる交通費や文房具代なども含まれます。

養育費と教育費ともに、どの程度の費用が必要になるかは、さまざまな要因によって変化します。例えば、第1子は平均的な育児費用より1~2割ほど高く、第2子は平均より7~8割程度に低くなるデータがあります(※)。

なお、家庭ごとに異なる子育て費用ですが、子どもの世代ごとにかかるお金の内訳からは一定の傾向を読み取れます。

(※)出典:内閣府「第2節 家庭と社会全体の子育て費用」

【ライフステージごと】子ども一人にかかるお金

子ども一人にかかるお金は、子どもの年代によって内訳や金額が変わります。内閣府「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」から、子どもにかかるお金をライフステージ別に確認し、具体的な平均金額と傾向を把握しましょう(※)。

(※)出典:内閣府「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」

未就学児(0~6歳)は年間104万円

小学校に入学する前の未就学児一人あたりにかかる育児費用は、年間1,043,535円です。このうち、未就園児は年間843,225円であるのに対し、保育所や幼稚園に通う子どもは一人あたり年間1,216,547円となっています。

保育所への入所が増える1歳以上で、保育費の支出が急増するようです。幼稚園入園も増える3歳からは年20万円超、4~6歳は年30万円超となり、育児費用の総額が増加する要因になっています。

また、生まれて間もない0~2歳では、おむつなど消耗品を含む生活用品費の支出が平均17万円ほどと高いのも、この世代の特徴です。子どもの預貯金や保険にかける割合もほかの世代より高めで全体の4分の1、16万~22万円ほどとなっています。

小学校は年間115万円

小学生にかかるお金は、一人あたり年間1,153,541円です。小学生になると、新たに学校教育費として授業料や給食費などがかかりますが、未就学児の保育費に比べると費用としては低くなります。

ただし、小学校からは、年齢とともに学校外活動費が上がっていきます。学校外活動費とは学習塾を除く習いごとで、年間10万円超となる小3~4がピークとなり、中学生の2倍の金額です。

さらに、体の成長が著しい小学生の特徴として、食費と衣服費の増加もあります。

中学校は年間156万円

中学生では、一人あたり年間1,555,567円の育児費用がかかり、未就学児の約1.5倍になります。

小学生に比べると、顕著な違いが学校教育費です。中学1年生で約33万円、2・3年生は約25万円と、10万円前後で収まっていた小学生とは大きく差が出ています。

さらに、高校受験に向けて学習塾の負担が増えるのも特徴です。学習塾を含む学校外教育費が1学年ごとに増えていき、中学3年生には約36万円となります。

体が大きく成長する中学生は食費の負担も増す世代です。中学3年生の約37万円は、0歳児の約11万円の3倍超にも達します。特に中学生は、家庭内での食事や弁当代、おやつや間食代が大きく増加します。

また、中学生から増える支出には、携帯電話の料金やおこづかいもあります。

高校は年間149万円

内閣府のデータには高校生以上の育児費用に関するものがありません。そこで、先ほどの中学生一人にかかるお金、年間156万円から中学校の学校教育費、学校外教育費、学校外活動費の合計約58万円を引いた金額98万円を、高校生一人あたりのみなし養育費と考えます。

文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、高校に通う子ども一人にかかる教育費(学校教育費と学校外活動費の総額)は、年間平均約51万円です(※)。しかし、進学先が公立・私立のいずれかによって、金額が変わることを考慮する必要があります。

このうち学校外活動費、主に学習塾にかかるお金は約20~30万円です。学年を追うほど増えていき、私立高校に通う子どもの方が高くなる傾向があります。

(※)出典:文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」

大学は年間247万円

大学生一人にかかる育児費用は、日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」のデータを参考にします(※)。

子どもの養育費にあたる学生生活費は、大学(昼間部)で年間平均66万円ほどとなっています。教育費にあたる大学の学費は年間平均約181万円ですが、高校と同じく、進学先が国立・公立・私立のいずれかによって、金額に差が出ます。

大学生にかかる育児費用は、初年度に大きくなりやすい傾向があります。その要因が、教育費に含まれる入学金です。国立大学は28万2千円、私立大学は大学により違いはありますが平均25万円ほどかかります。

また、下宿するとなると初年度に引越し代や賃貸契約の初期費用などが必要です。下宿する大学生は、自宅通学の子どもに比べ、年間平均56万円支出が多くなります。

(※)出典:日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」

【公立・私立別】子ども一人にかかるお金のシミュレーション

公的データの示す平均値から、子ども一人にかかるお金の概要が把握できます。しかし、教育費、とりわけ学校に支払うお金は、公立と私立のどちらを選択するかによって差が出やすい傾向があります。

そこで、幼稚園から大学までの子ども一人にかかるお金を、公立・私立の進学先別で具体的にシミュレーションしましょう。

なお、養育費は先ほどの内閣府「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」のデータから、教育費(保育費、学校教育費、学校外教育費、学校外活動費)を引いたものとします。

教育費は文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」、日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」のデータを利用します。

子どもがすべて公立に通うとトータル約2,460万円

幼稚園から高校まで公立、大学を国立とした場合、子ども一人にかかるお金を見ていきます。

・幼稚園:養育費76.4万円、教育費16.5万円=年92.9万円×3年=278.7万円
・小学校:養育費82.8万円、教育費35.3万円=年118.1万円×6年=708.6万円
・中学校:養育費97.2万円、教育費53.9万円=年151.1万円×3年=453.3万円
・高校:養育費97.2万円(※)、教育費51.3万円=年148.5万円×3年=445.5万円
・大学:養育費84.0万円、教育費59.2万円=年143.2万円×4年=572.8万円
(※)高校生の養育費には公的データがないため中学生の養育費を利用します

すべての進学先を公立にすると総額は約2,460万円となり、中学校以降、養育費も教育費もそれほど大きく変化しないことがわかります。比較的安定した支出が続くため、育児費用の管理がしやすいでしょう。

ただし、国立大学に通う子どもは下宿が多い傾向にあり、約65%が下宿をしています。その分、養育費が多めになるようです。

先述のとおり、下宿になると自宅通学より毎年度の出費が大きくなるため、私立大よりも教育費の負担は低くても、養育費の負担が重くなる可能性があります。

子どもがすべて私立に通うとトータル約3,920万円

続いて、幼稚園から大学まですべて私立を選んだ場合にかかる費用を確認しましょう。

・幼稚園:養育費76.4万円、教育費30.9万円=年107.3万円×3年=321.9万円
・小学校:養育費82.8万円、教育費166.7万円=年249.5万円×6年=1497.0万円
・中学校:養育費97.2万円、教育費143.6万円=年240.8万円×3年=722.4万円
・高校:養育費97.2万円(※)、教育費105.4万円=年202.6万円×3年=607.8万円
・大学:養育費61.8万円、教育費131.1万円=年192.9万円×4年=771.6万円
(※)高校生の養育費には公的データがないため中学生の養育費を利用します

幼稚園から大学まで私立を選ぶ場合、子ども一人にかかるお金は約3,920万円となり、公立を選ぶのに比べて1.6倍ほど支出が増える結果です。

私立を選ぶと、幼稚園から教育費が大きく変わります。文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、私立を選ぶ家庭では学習塾を含む学校外教育費も公立より高く、受験に向けての支出が多いと推測されます。

子育てをサポートする経済的な支援制度

子ども一人を育てるのに2,000万~4,000万円かかるとなると、収入だけで準備できるのか、不安を感じるかもしれません。その点、国や自治体による子育ての支援制度が用意されており、こうした制度を利用することで経済的な負担を軽くできる可能性があります。

制度名 特徴 補足
児童手当制度 ・0歳から中学校卒業(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)までの子どもの養育者を対象に国から支給
・~3歳未満:15,000円
・3歳~:小学校修了前10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生:一律10,000円
・所得制限による特例給付は一律5,000円
幼児教育・保育の無償化 ・対象の幼稚園や認可保育所、認定こども園、地域型保育所、企業主導型保育所の利用料を無償化
・原則3~5歳までの子どもが対象
・住民税非課税世帯は一部施設で0~2歳も対象となる
・通園送迎費、食材料費、行事費等は対象外
・制度対象外の幼稚園は月額2.57万円を自己負担
医療費助成制度 ・国民健康保険や健康保険の自己負担分を助成
・制度の内容は自治体により異なる
・東京都の場合、「乳幼児医療費の助成(未就学児が対象)」は自己負担額の全額を助成、「義務教育就学児医療費(6~15歳が対象)」は通院1回につき200円を控除した自己負担額を助成
高等学校等就学支援金制度 ・2020年4月から始まった公立・私立高校の授業料の助成制度 ・公立高校:世帯年収910万円未満は授業料を実質無償化
・私立高校:年収590万円未満で授業料を実質無償化

(※)出典:内閣府「児童手当制度のご案内」
      内閣府「幼児教育・保育の無償化」
      東京都福祉保健局「東京都こども医療ガイド 医療費助成制度」
      文部科学省「高校生等への修学支援」
上記資料を元に筆者作成

例えば、4月1日生まれの子どもが受け取る児童手当の総額は約210万円になります(第2子までで所得制限に該当しない場合)。受け取った児童手当は毎月の養育費として使えるほか、コツコツ貯めていけばまとまった教育資金としても活用できます。

子育て費用が気になるならauフィナンシャルパートナーへご相談を

子どものために、余裕をもって養育費や教育費を準備したいと考える方は多いと思います。しかし、毎日の生活費、老後資金などを考えると、子育て費用の捻出はむずかしい問題になるかもしれません。

子育て費用に関する悩みがあるときは、お金のプロに相談するのも選択肢となります。「子育て費用を捻出するために節約したい」「子育て費用の準備方法が知りたい」などと考えている方は、auフィナンシャルパートナーの家計見直し相談を活用してはいかがでしょうか。

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まとめ

子ども一人にかかるお金は、養育費と教育費をあわせて、総額で約2,000万~4,000万円となっています。

ライフステージごとに内訳や支出金額は変化しますが、成長にしたがってまとまった資金が必要になります。子どもが生まれたら早めに教育方針を決めて、子育て費用の準備を始めましょう。

子どものお金に関する悩みがあるときは、auフィナンシャルパートナーでお金のプロによる家計見直し相談を受けてはいかがでしょうか。子どもの成長に合わせたキャッシュフロー表で、具体的な家計プランを手に入れましょう。

執筆者名:
トダ アキコ
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