資産形成・老後資金 2023.10.16

30代の平均貯金額はどれくらい?計画的にお金を貯めるためのポイントも解説

30代社会人といえば、社会に出て数年が経ち、仕事にも慣れてきた頃ではないでしょうか。昇進や昇給により、将来に備えるお金のことも考える余裕が出てくる時期でもあります。

20代の頃にお金をあるだけ使ってきた人も、貯金をスタートすることをおすすめします。自分以外の30代は一体どれくらい貯金しているのか、将来の不安を解消するためにも、平均的な目安を知って参考にしたいところです。
本記事では30代の平均貯金額や、将来起こり得るライフイベント、そして老後を見据えた貯蓄のポイントを解説します。

将来設計を考え30代のうちから資金準備をはじめましょう。

30代の平均貯金額と中央値とは

一般的な30代はどれくらい貯金しているのでしょうか。この章では、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」(※1)のデータを基に、30代の平均貯金額と中央値を解説します。

中央値とは、順に並んだデータのちょうど中央にある値のことで、大きく外れた値の影響を受けにくいことが特徴です。データにばらつきがあってもより実感に近い数字を知ることができるとされています。

(※1)出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」

30代単身世帯の平均貯金額と中央値

30代単身者世帯の金融資産保有額は、全体の平均で494万円、中央値が75万円です。金融資産を保有していない世帯を除くと741万円、中央値は270万円となります。

平均と中央値の差が大きく、世帯によって大きなばらつきがあることがわかります。

年間手取り収入に対する貯金の割合は、「貯金しなかった」が最も多く23.3%、次いで「10~15%未満を貯金」が18.3%、「5~10%未満を貯金」が14.6%と続きます。

「35%以上を貯金」と回答した人の割合は10.5%でした。30代の2割以上が貯金せずと回答した半面、1割程度の人は手取り収入の35%以上も貯金できており、こちらも人によって結果が大きく異なることがわかります。

30代二人以上世帯の平均貯金額と中央値

30代二人以上世帯の金融資産保有額は、全体の平均が526万円、中央値が200万円です。金融資産を保有していない世帯を除くと697万円、中央値は390万円となります。単身者世帯同様、ばらつきが多い結果となっています。

単身者世帯と比較すると、基本的には二人以上世帯の方が貯金額は多いですが、金融資産を保有していない世帯の平均だけをみると単身者世帯の方が多い結果となっています。

次に年間手取り収入に対する貯金の割合ですが、「貯金しなかった」が一番多く22.1%、次に「10~15%未満を貯金」が21.3%、「20~25%未満を貯金」が14.8%と続きます。「35%以上を貯金」と回答した人は7.7%でした。

単身者世帯と比較すると、35%以上を貯金した人の割合は減る一方で、収入に対する貯金額の割合は高い人が多いことがわかります。

30代以降にはどんなライフイベントがある?

生涯で起こることが予想される出来事をライフイベントといいます。

30代以降で想定されるライフイベントには、次のようなものがあります。

・引越し
・住宅購入
・リフォーム
・車購入
・結婚
・出産
・子育て
・教育費
・介護
・趣味娯楽

このほか、仕事や付きあいで別の出費の予定がある人もいるでしょう。自分なりのライフイベントをシミュレーションし、将来設計を考えることが大切です。

未来と向きあい人生のプランを考えることは重要ですが、何から手をつけてよいかわからない場合は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーへの相談もおすすめです。家計にプロの目線が入ることで、より具体的な将来設計が可能になります。

30代が考える老後のための貯金

(公財)生命保険文化センターが2018年に行った「生活保障に関する調査」(※)によると、「老後を夫婦二人で暮らしていくうえで、日常生活費として月々最低いくらぐらい必要だと考えるか」との問いに対し、回答の平均は22.1万円でした。

調査は「夫婦二人で暮らしていく」ことを想定としたアンケート内容ですが、この結果を参考に自分の環境に置き換え、現在の貯金額、そしてこれから起こるライフイベントを総合的に考えることで、将来に向けてどれくらいの資金が必要になるか見積もることができます。(※)

出典:(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査(2)老後の最低日常生活費」

30代が計画的に貯金をするためのポイント

それでは、計画的に貯金をするため何から始めればよいのでしょうか。

この章では、以下5つの項目別にポイントを解説します。

・貯金用の口座を分ける
・定期預金をする
・勤務先に制度があれば財形貯蓄に加入する
・家計簿をつけて支出を減らす
・iDeCoやNISAを活用する

貯金用の口座を分ける

生活費と貯蓄用の口座を分けて管理すると、貯金額の管理がしやすくなります。

口座を明確に分けることで貯金意欲も高まり、自然に貯金を積み重ねることができます。

貯金に適した預金の種類では「貯蓄預金」もあります。基準となる金額以上に口座残高がある場合に、多くの場合で普通預金より高い金利を受け取ることができます。

ただし、貯蓄預金は口座振替の利用ができません。各種費用の引落しには別の普通口座を使うようにしましょう。

勤務先に制度があれば財形貯蓄に加入する

財形貯蓄は、給与からの天引きで貯金を積み立てていく制度です。取り扱いの有無は企業により異なりますが、勤務先に制度があれば利用を検討しましょう。一定の限度額までは利子等が非課税となります。

毎月、自動的に天引きされることで貯金が苦手な人でも着実に資金を積み上げていくことができます。

定期預金をする

定期預金は基本的に満期日まで引き出せませんが、普通預金に比べて高い金利の利息を受け取ることができます。「投資までは考えていないが普通預金のまま置いておくのも抵抗がある」という人にはおすすめです。

1000万円から預入できる商品には「大口定期預金」もあります。

預入期間や金利は金融機関により異なるため、積極的に情報を収集して条件を比較しましょう。

家計簿をつけて支出を減らす

家計を見直すにあたり、家計簿をつけて収支の実態を把握することは有効です。支出を洗い出し、削減できる項目がないか探しましょう。

住宅ローンがあれば組み換えを検討します。賃貸の場合は家賃の減額を交渉できないか確認してみましょう。

水光熱費は節電・節水に努め、省エネタイプの家電の利用や、節水シャワーのようなエコグッズの活用も有効です。通信費はプランやオプションを見直すことで削減できる場合があります。

保険は保障内容を見直しましょう。自分の環境の変化に合わせ、必要な保障内容も変わってきます。

また、クレジットカードなどの各種ポイントも有効活用しましょう。小さな積み重ねが家計の助けとなります。

しかし、ただひたすら節約・経費削減し続けるだけでは精神衛生上も望ましくありません。バランスよく人生も楽しみながら貯金を継続しましょう。

iDeCoやNISAを活用する

資産運用の入り口として、iDeCoやNISAを活用する方法があります。iDeCoは、税制優遇を受けながら積み立てで資産運用する私的年金制度で、運用益は非課税となります。

また、私的年金としてはiDeCo以外にも民間の個人年金保険があります。iDeCoとの併用も可能ですので、老後資金として準備したい人に適しています。

ただしiDeCoや個人年金保険は基本的に年金受取開始の時期までは引き出すことができないため注意が必要です。使う予定のない余裕資金で運用するようにしましょう。

NISAは、株式や投資信託に投資を行う少額非課税制度で、こちらも一定の額までは非課税で運用ができます。

NISAで運用できるのは国が選んだ比較的リスクの少ない投資商品のため、投資初心者でもスタートしやすい制度となっています。

30代の家計の悩みや老後資金の相談はauマネープラン相談がおすすめ

30代の平均貯金額について紹介しましたが、自分の状況と比較してどのようなことを感じられたでしょうか。

「老後の心配なんてまだ早い」という考えもあると思いますが、早期かつ計画的な資金準備が結果として豊かな老後生活につながります。

しかし、家計に興味を持ちはじめても将来設計を自分一人で考えることはなかなか難しいかもしれません。auフィナンシャルパートナーのauマネープラン相談では、お金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)が、お金に関するお悩み解決を無料でサポートします。

生活設計について不安やお悩みのある方に、専門家の目線でアドバイスを行います。また、貯金を増やす方法として紹介したiDeCoやNISAについても相談可能です。時間や場所はお客さまのご都合でお選びいただけますので、ぜひご活用ください。

30代以降のライフイベントに備えて着実に貯金を

将来設計を考えるため、まず自分のライフイベントを洗い出してみましょう。auフィナンシャルパートナーのauマネープラン相談を利用し、ファイナンシャルプランナーに無料で相談することもおすすめです。

未来に向けて家計をコントロールし、現在の状況も楽しみながらバランスよく老後に備えましょう。

執筆者名:
垣田 京子
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