住宅ローン 2024.11.21

年収に対する住宅ローン借入額の目安は?ローンを組む際のポイントも解説

住宅ローンを組むときに「年収に対していくらまで借りて良いか」「いくらなら無理なく返済できるか」と悩む方は多いでしょう。借入額を多くすれば高額な家を買えますが、毎月の返済の負担が大きくなってしまうので注意が必要です。

本記事では、年収に対する住宅ローン借入額の目安やローンを組む際のポイントを解説します。

年収別の住宅ローン借入額の目安

住宅ローンの借入可能金額が、無理なく返済できる金額であるとは限りません。住宅ローンの返済に充てられる金額は家計の状況によって異なるため、結婚や出産などのライフイベントを考慮し、無理なく返済できる金額を借り入れましょう。

参考として、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を表す返済負担率は、25%未満が理想的とされています。借入金利1%、返済期間35年の住宅ローンの場合、返済負担率を25%としたときの年収別の借入可能額の目安は以下のとおりです(※1)。

【年収別の借入額の目安】

年収 借入額の目安 毎月の返済額 総返済額
400万円 約2,952万円 約8万3000円 約3,500万円
500万円 約3,690万円 約10万4000円 約4,375万円
600万円 約4,428万円 約12万5000円 約5,250万円
700万円 約5,166万円 約14万6000円 約6,125万円
800万円 約5,904万円 約16万7000円 約7,000万円
900万円 約6,642万円 約18万8000円 約7,875万円
1000万円 約7,380万円 約20万8000円 約8,750万円

(※)一般社団法人 住宅金融普及協会のデータを元に、auじぶん銀行「住宅ローンシミュレーション」で試算

なお、住宅ローン審査の際は、住宅ローンだけでなく車のローンや教育ローンなども審査上の返済比率に含めて審査されます(※2)。そのため、ほかの借り入れも含めて住宅ローンの返済負担率が高くなりすぎないように注意しましょう。

(※1)この試算はあくまでひとつのシミュレーション結果です。実際の計算はより緻密であり、住宅ローンの借り入れはほかにも必要経費が掛かります。
(※2)上記目安はその他のローンを一切借り入れていない場合の試算であり、ほかのローンがある方は借入れられる金額が下がる可能性が高い点ご留意ください。

年収に対する住宅購入費の目安

住宅購入費の目安は、年収の5~7倍といわれています。フラット35の利用者調査結果によると、住宅の種類別の所要資金(購入金額)と年収倍率は以下のとおりです。

【年収に対する住宅購入費の目安】

住宅タイプ 年収倍率 住宅購入費
注文住宅 7.0倍 3,863万円
土地付注文住宅 7.6倍 4,903万円
建売住宅 6.6倍 3,603万円
マンション 7.2倍 5,245万円
中古戸建 5.3倍 2,536万円
中古マンション 5.6倍 3,037万円

(※)出典:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」を元に筆者作成

新築住宅は年収の7倍前後、中古住宅は年収の5~6倍の金額を目安に住宅を購入していることがわかります。

また、夫婦や親子で1つの物件に対して2本の住宅ローンを組むペアローンでは、世帯年収の5~7倍を住宅購入費の目安として、折半したり割合を決めたりしてそれぞれのローンを組みましょう。

ただし、この住宅購入費はあくまでも目安であるため、実際には家計状況やライフイベントを考慮し、無理なく返済できる金額を借りて購入する住宅を選択することが大切です。

住宅購入の頭金の目安

住宅購入代金のすべてを借り入れるのではなく、頭金を用意して住宅ローンの借入額を減らすことで、返済の負担が軽減できます。

2023年度 フラット35利用者の調査結果によると、頭金の割合は以下のとおりです。

【フラット35利用者の頭金の割合】

住宅タイプ 頭金の割合
注文住宅 18.1%
土地付注文住宅 9.7%
建売住宅 8.2%
マンション 22.7%
中古戸建 8.7%
中古マンション 17.4%

(※)出典:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」を元に筆者作成

表からフラット35の利用者の頭金の割合は、10~20%程度であることがわかります。フラット35では、頭金を用意することで適用金利が低くなるため、頭金を用意するケースが多くあります。

しかし、住宅ローンは頭金を用意しなくても組むことができるため、無理に頭金を用意して急な出費に対応できない事態にならないように注意しましょう。

住宅ローンを組む際のポイント

住宅ローンを組む際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

・無理なく返せる金額を借りる
・ライフイベントを考慮する
・定年までに完済できるように返済計画を立てる

それぞれ詳しく解説します。

無理なく返せる金額を借りる

住宅ローンは長期にわたって返済していくため、収入が減ったり、突発的に支出が増えたりするときにも無理なく返せる金額を借りることが大切です。戸建てでは、リフォームやメンテナンス費用、マンションでは管理費や修繕積立金などの費用が発生するため、住宅購入費以外の費用も考慮する必要があります。

賃貸の家賃と同額であれば問題ないだろうと考えていると、そのほかの出費に対応できなくなる可能性があるので注意しましょう。

ライフイベントを考慮する

住宅ローンを組む際は、ライフイベントを考慮することが大切です。住宅ローンの返済中に子どもが生まれたり、教育費が必要になったりする可能性があります。

住宅ローン返済の負担が大きいことが原因で、子どもの教育費を用意する余裕がなくなってしまわないように注意して返済計画を立てましょう。

定年までに完済できるように返済計画を立てる

一般的な住宅ローンの返済期間は35年であることが多く、長期にわたって返済することになります。そのため、借入時の年齢によっては定年退職後も返済が続く場合があります。

しかし、定年後は収入が減ったり、退職金が予想より少なかったりする可能性があるため注意しなければなりません。定年後に返済が苦しくならないように、可能な限り定年までに完済できるように返済計画を立てるのがよいでしょう。

下記記事では、住宅ローンの選び方について詳しく解説しています。

自分にあった住宅ローンの選び方を知ろう!初心者にもわかりやすく解説
詳しく見る

住宅ローンのご相談はauマネープラン相談(家計見直し相談)へ

住宅ローンは、毎月の支出のなかでも割合が大きく、年間の返済額は年収の25%程度を占めます。今後安心して生活していくためには、ライフイベントを考慮して無理のない返済計画を立てることが大切です。

しかし、無理のない返済計画を立てるには考慮すべきことが多く大変です。お金のプロに相談しながら、ご自身にあう返済計画を立てていくのがよいでしょう。返済計画の立て方や今後の資金計画に不安がある方は、auマネープラン相談(家計見直し相談)のご利用をご検討ください。

auマネープラン相談(家計見直し相談)では、住宅資金や家計管理、資産形成などに関する疑問や不安をお金のプロに相談できます。インターネットから予約することができ、何回ご相談いただいても相談は無料です。

まとめ

住宅ローンを組む際は、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を表す返済負担率が25%未満になるように借り入れることが理想的とされています。

借入可能金額は、無理なく返済できる金額とは限らないため注意が必要です。無理なく返済していけるか不安な場合は、お金のプロに相談してみましょう。

auマネープラン相談(家計見直し相談)では、ファイナンシャルプランナーに住宅購入を踏まえたライフプランの相談ができます。無理のない返済計画を立てるためにも、auマネープラン相談(家計見直し相談)のご利用をご検討ください。

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