住宅ローン 2023.3.31

変動金利型の住宅ローンは今後どうなる?過去の金利推移や上昇に備えた対策を紹介

変動金利型の住宅ローンは固定金利型よりも適用金利が低いことが多く、利用しやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。住宅ローンは借り入れ額が大きいため、わずかな金利差でも利息の差は大きくなります。

しかし、変動金利には、いつ金利が上昇するかわからないため、返済計画を立てにくいという懸念もあります。また、今後、適用金利が上昇すれば、固定金利型よりも利息が増える可能性もあります。

本記事では、変動金利の金利が今後どう変わる可能性があるのかについて解説します。金利が上昇したときの対策についても紹介するので、参考にしてください。

変動金利

変動金利とは、定期的に適用金利を見直すタイプのローンのことです。住宅ローンには変動金利型と固定金利型、固定金利選択型などの金利タイプがあります。

なお、固定金利型とは完済するまで適用金利が変わらないタイプのローンです。また、固定金利選択型とは、借り入れ当初は固定金利が適用され、一定期間後に変動金利に変わるタイプをさします。

変動金利の相場

変動金利の相場は年2.475%程度です。一方、固定金利選択型の場合、固定期間が3年のローンの相場は年3.280%程度、固定期間が10年なら年3.840%程度と固定期間が長くなると適用金利は高くなる傾向にあります(※)。金融機関によって適用金利が異なるため、借りる前に比較しておきましょう。

(※)出典:住宅金融支援機構「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」

過去の変動金利の推移

変動金利の相場は下がり気味です。1990年10月には変動金利は年8.5%まで上昇しましたが、その後、日銀のゼロ金利政策スタートにより1991年2月以降は下落し、2000年代に入ってからは年2.475%でほぼ変化していません(※)。

(※)出典:一般社団法人住宅金融普及協会「1.過去の住宅ローン金利の推移」

住宅ローンの変動金利は今後どう変わると予想できる?

長く変動金利型住宅ローンの適用金利はほぼ変動していませんでした。しかし、2020年以降、フラット35(固定金利型の住宅ローン。住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して住宅ローンを提供)の適用金利が上昇傾向にあります(※)。中長期的な視点では、固定金利の相場上昇にあわせ、変動金利の相場も高くなるのではと予想されます。

(※)出典:住宅金融支援機構「【フラット35】借入金利の推移」

変動金利が今後大きく上がった場合の対策

変動金利型の住宅ローンは、いつ適用金利が変わるかわからないという懸念があります。もちろん下方に変動する可能性もありますが、固定金利の適用金利が上昇傾向にあることから、変動金利も上がるのではないかと懸念する方も多いでしょう。

今後、変動金利型住宅ローンの適用金利が上がったときには、次の対策を検討してみましょう。

・固定金利型のローンに借り換える
・繰上返済をして返済期間を短縮する

それぞれの対策について説明します。

固定金利型のローンに借り換える

固定金利型の住宅ローンであれば、今後適用金利が高くなることはありません。変動金利型から借り換えて、計画的に返済する方法も検討してみましょう。完済時まで同じ金利が適用されるので、利息を最初に計算できるのもメリットです。

ただし、借り換えには審査があります。また、手数料なども必要になるため、まずは金融機関に相談しましょう。

繰上返済をして返済期間を短縮する

繰上返済をして返済期間を短縮することも検討できます。返済期間が短縮されれば、高い金利が適用される期間も短くなります。

また、十分に預貯金がある場合は、完済する方法も検討できます。完済すればローンの返済がなくなるため、将来的な金利上昇に備える必要もありません。

なお、変動金利では適用金利の変更は5年ごとに実施されます。次回、金利が上昇しそうなときは、前もって繰上返済しておくこともできます。

住宅ローンは変動金利と固定金利はどっちがいい?

変動金利と固定金利のどちらが良いかは、考え方や状況によって異なります。それぞれどのような人におすすめか紹介します。

変動金利をおすすめする人

次の方には、変動金利がおすすめです。

・最初に適用される金利が少しでも低い方が良い方
・適時、住宅ローンの借り換えや繰上返済を行う予定がある方
・借り入れ額が少なく、金利上昇にも対応できる方

固定金利をおすすめする人

次の方には、固定金利が適していると考えられます。

・返済額を変えずに計画的に返済したい方
・途中で借り換えや繰上返済をしない予定の方

変動金利型の住宅ローンは今後どうなると予想できる?

変動金利型の住宅ローンは、利息総額や将来の返済額を予想しにくい金利タイプです。金融機関のホームページで公開しているシミュレーターを使って、おおよその目安をつけておきましょう。

住宅ローンの金利タイプで悩んだらプロに相談しよう!

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まとめ

金利タイプによって将来的な利息の合計額が変わります。変動金利型か固定金利型で迷ったときは、ぜひauフィナンシャルパートナーにご相談ください。プロの視点から選び方をご説明いたします。

また、住宅ローンも含めた家計のお悩みも、ぜひご相談ください。お金の専門家であるファイナンシャルプランナーがお悩みの解決をサポートいたします。

執筆者名:
林 泉
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