保険見直し 2026.1.29

前期破水は医療保険の適用対象?入院費用の目安も紹介

妊娠や出産はライフイベントのなかでも特に大きな喜びを感じる出来事ですが、その一方で「もしも」に対する不安を感じることもあるでしょう。

特に、出産予定日よりも早く破水してしまう「前期破水」は、入院の長期化や費用の不安が大きいものです。

結論からお伝えすると、前期破水は「病気(異常分娩)」として扱われるため、公的な健康保険や民間の医療保険の給付対象となります。

この記事では、前期破水が起こった際の保険適用の仕組みや、入院費用・期間の目安、給付金の請求手続きについて解説します。

前期破水の治療には健康保険が適用される

前期破水(陣痛が来る前に卵膜が破れて羊水が流れ出る状態)の治療や入院費用には、公的な健康保険が適用されます。

通常の自然分娩は「病気」ではないため全額自己負担(出産育児一時金で補てん)となりますが、前期破水は母子に影響を及ぼす可能性があり、医療的な処置が必要な「異常分娩」に分類されるため、窓口での支払いは原則として3割負担となります。

さらに、治療が長期化して医療費が高額になった場合は、「高額療養費制度」を利用することで、月ごとの自己負担額を一定の上限額までに抑えることも可能です。

事前に「限度額適用認定証」を入手して医療機関の窓口で提示すれば、会計時の支払いを最初から自己負担上限額までに抑えられるため、一時的な費用の立て替えも不要になります。

高額療養費制度の仕組みや、具体的な自己負担額について詳しく知りたい場合は、保険の専門家に相談するのがおすすめです。「auマネープラン相談」であれば、制度の賢い活用方法も含めてアドバイスが受けられます。

前期破水にともない給付される医療保険の給付金

民間の医療保険に加入している場合、前期破水による入院やそれにともなう手術は、多くの場合「入院給付金」や「手術給付金」の支払対象となります。

公的保険でカバーしきれない食事代や差額ベッド代(個室代)、日用品費などの自己負担分を、民間の保険で補うイメージを持っておくとよいでしょう。ただし、契約内容や加入時期によって条件が異なるため、確認が必要です。

手術給付金

手術給付金は、治療のために保険会社が定める所定の手術を受けた場合に支払われる給付金です。

前期破水のみでは手術給付金の対象にはなりませんが、破水によって感染症のリスクが高まったり、胎児の状態が悪化したりして「帝王切開」などの緊急手術が必要になった場合は、手術給付金の対象となるのが一般的です。

入院給付金

入院給付金は、病気やケガの治療を目的として入院した日数に応じて支払われる給付金です。

前期破水が起こると、感染予防や胎児の成長を待つために管理入院が必要になるケースが多くあります。この入院は、基本的に給付金の支払対象となります。具体的には、「契約している入院給付金日額 × 入院日数」分の金額を受け取れるのが一般的です。

ただし、もし現在の保険に「妊娠・出産にかかわる病気や、子宮の病気は保障しない(特定疾病不担保・特定部位不担保)」などの条件が付いている場合、契約から一定期間は給付金が受け取れない可能性があります。

「自分の保険は前期破水に対応している?」「特約はどうなっている?」と疑問に思ったら、プロと一緒に確認するのが確実です。「auマネープラン相談」で、現在加入中の保険の内容を見ながらチェックしてみましょう。

前期破水の入院期間や費用の目安

前期破水による入院期間や費用は、破水した妊娠週数や母子の状態によって大きく異なりますが、一般的な目安として、平均在院日数は約11日、費用は高額療養費制度の利用を踏まえると自己負担額が「月あたり8〜9万円程度(別途、食事代など)」に収まるケースが多いといえます。

ここでは、具体的なデータと、27歳・年収400万円の方を例にした費用のシミュレーションを紹介します。

前期破水の入院期間の目安

厚生労働省の調査によると、妊娠・分娩および産じょくに関連する病態での平均在院日数は7.4日、周産期に発生した病態は11.1日です。

ただし、これらはあくまで妊娠・分娩および産じょく・周産期に関連する病態全体の平均であり、前期破水のみを対象とした平均入院期間は正確にはわかりません。一般的には、「いつ破水したか」によって目安の期間が大きく変わります。

  • 妊娠37週以降(正期産)陣痛を誘発し、24時間以内に出産を目指すケースが多いため、入院期間は通常の出産+数日程度で済むことが一般的です。
  • 妊娠34週未満(早産期)赤ちゃんの肺機能が整うまで、感染予防の点滴や張り止めを使いながら、数週間〜1ヶ月以上の長期入院になる可能性があります。

参考:厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

前期破水の入院費用の目安

入院費用についても処置内容によって異なり、1入院あたりの診療費(10割負担額)の平均は約57万円というデータがあります。

ここに健康保険が適用され、3割負担になりますが、それでも高額になるため「高額療養費制度」の利用がカギとなります。

ただし、この制度は「毎月1日から末日まで」の月単位で計算される点に注意が必要です。もし入院期間が月末から翌月初めにまたがると、それぞれの月で自己負担上限額まで支払う必要が出てくるため、トータルの支払額が増える可能性があります。

【費用の計算例】

  • 対象者27歳女性、会社員(年収400万円)、東京在住
  • 状況前期破水で14日間入院し、総医療費が60万円かかった場合
  • 適用制度健康保険(3割負担)+高額療養費制度(区分ウ:年収約370万〜770万円)
項目 金額の目安 備考
①総医療費 600,000円 保険適用前の金額
②窓口負担(3割) 180,000円 高額療養費制度を使わない場合
③高額療養費適用後の自己負担限度額 83,430円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
④その他費用
(全額自己負担)
21,420円 食事代(1食510円×3回×14日)
⑤最終的な自己負担額
(③+④)
104,850円 差額ベッド代がかからない部屋(大部屋など)を利用した場合

このように、制度を利用すれば医療費自体の負担は10万円以下に抑えられるケースが大半です。ただし、個室を希望した場合の「差額ベッド代」は全額自己負担となり、高額療養費制度の対象外となるため注意が必要です。また、別途、衣類・日用品代などもかかります。

入院費用の負担だけでなく、その後の家計への影響を不安に感じる方も少なくありません。「auマネープラン相談」では、医療費を含めたトータルの家計シミュレーションが可能です。

参考:厚生労働省「令和5(2023)年社会医療診療行為別統計の概況」
参考:全国健康保険協会「高額療養費簡易試算(70歳未満用)」

前期破水による給付金請求手続きの流れと注意点

民間の医療保険から給付金を受け取るためには、自分で保険会社に連絡し、所定の手続きを行う必要があります。スムーズに受け取るための3ステップを解説します。

1.加入中の保険会社へ連絡する

まずは、保険会社のコールセンターやWEBサイトのマイページ、または担当者に連絡を入れます。「いつから入院しているか」「どのような処置(手術の有無)を受けたか」を伝えると、請求に必要な書類を送ってもらえます。

一般的に、請求手続きは退院して落ち着いてからで問題ありません。まずは治療に専念しましょう。

2.必要書類を作成する

保険会社から案内が届いたら、主に以下の必要書類を準備します。

  • 給付金請求書:本人が記入
  • 医師の診断書(または入院証明書):入院していた病院に作成を依頼

診断書の作成には、通常5,000〜10,000円程度の手数料が必要です。発行までに2週間ほどかかることもあるため、退院時に病院の窓口で依頼しておくとスムーズです。

また、保険会社によっては、領収書や診療明細書のコピーのみで請求できる「簡易請求」が可能な場合もあるので、確認してみましょう。

3.書類を提出し審査を待つ

書類が揃ったら保険会社へ郵送(またはWEBアップロード)します。保険会社での審査が完了すると、指定した口座に給付金が振り込まれます。

入金後は「支払明細書」が届くので、請求した内容と金額に間違いがないか必ず確認してください。

前期破水の原因と症状

前期破水の主な原因は細菌感染であり、自分の意思とは無関係に羊水が流れ出るのが特徴です。正しい知識を持っておくことで、万が一の際も冷静に対処できます。

前期破水の原因

前期破水の原因として最も多いのは、膣から細菌が入り込むことによる感染症(絨毛膜羊膜炎)です。細菌感染によって卵膜に炎症が起き、膜の強度が下がって破れやすくなることが直接的な引き金となります。

このほか、以下のような医学的要因や体質もリスクを高めると考えられています。

  • 子宮内圧の上昇多胎妊娠(双子以上)や羊水過多症など、子宮が過度に引き伸ばされる状態
  • 子宮頸管の異常子宮頸管無力症(子宮口が開きやすい)や、子宮頸管が短い場合
  • 喫煙タバコに含まれる成分が血流を悪くし、卵膜や胎盤に悪影響を与える
  • 既往歴過去の妊娠で早産や前期破水を経験している

前期破水の症状

最も特徴的な症状は、自分の意思とは無関係に「水のようなものが流れ出る」ことです。破水した場所(位置)によって、羊水の出方や感じ方は異なります。

  • 子宮口近くで破れた場合(完全破水)「パンッ」と弾けるような感覚のあと、温かい水がバシャッと大量に出るのが特徴です。
  • 子宮の上の方で破れた場合(高位破水)出口から遠い場所で破れているため、チョロチョロと少しずつ漏れ出ます。尿漏れや水っぽいおりものと区別がつきにくいのが特徴です。

尿のようなアンモニア臭がなく、生臭い、または無臭の場合は破水の可能性があります。自己判断せず、すぐに産院へ連絡しましょう。

前期破水以外に妊娠・出産費用が保険適用になるケース

前期破水に限らず、妊娠・出産において「医療的処置」が必要になった場合は、基本的に健康保険や民間の医療保険の対象となります。

例えば、以下のようなケースが該当します。

ケース 保険適用の可否 どのような状態か
帝王切開 対象 逆子や多胎妊娠、緊急時の手術など
切迫早産・切迫流産 対象 早産や流産のリスクが高まり、入院や安静治療が必要な状態
妊娠高血圧症候群 対象 妊娠中に高血圧を発症し、治療が必要な状態
重症妊娠悪阻 対象 いわゆる「重いつわり」で、点滴や入院が必要な状態
吸引分娩・鉗子分娩 対象 器具を使って赤ちゃんを引っ張り出す処置
会陰切開 場合による 赤ちゃんの出口(会陰)が伸びにくい場合などに、切開して広げる処置
正常分娩 対象外 医学的な処置を必要とせず、自然な経過で出産すること

なお、会陰切開については、一般的には正常分娩の一環とみなされ、保険適用外となることが多いですが、傷の程度や病院の判断によっては手術給付金の対象になる場合もあります。判断に迷った場合は、加入中の保険会社に確認するのがおすすめです。

妊娠・出産にはさまざまなリスクがともないます。「今の保険で十分かな?」と迷ったら、一度プロの視点でチェックしてもらうと安心です。「auマネープラン相談」であなたにぴったりの備え方を見つけましょう。

妊婦保険は必要?妊娠前に保険加入するメリット

妊娠・出産は喜ばしいライフイベントである一方、いつ何が起こるか予測できません。だからこそ、妊娠を考え始めた段階(妊娠前)で医療保険に入っておくことが、安心につながる選択です。

選択肢の幅が広がる

妊娠中に医療保険に加入しようとすると、選べる商品が限られたり、保険料が割高になったりすることがあります。

しかし、妊娠前であれば健康状態に問題がない限り、多くの保険商品から自分に合ったものを選べます。「女性疾病特約」などが充実したプランに年齢が若いうちから加入することで、月々の保険料を安く抑えられるのは大きなメリットでしょう。

妊娠・出産にともなうリスクへの備えができる

最も大きなメリットは、「これから迎える妊娠・出産」から保障の対象になる点です。

妊娠が判明してから保険に加入した場合、「特定疾病不担保」という条件が付き、今回の出産で前期破水や帝王切開になっても給付金が下りないケースが一般的です(一部、条件なしで加入できる保険もあります)。

妊娠前に加入しておけば、前期破水を含む予期せぬ不安に対して、経済的な心配をすることなく治療や出産に専念できます。

前期破水のようなリスクに備え保険加入を検討しよう

「異常分娩」として扱われる前期破水は、公的な健康保険や高額療養費制度が利用でき、民間の医療保険からも給付金が支払われる可能性があります。しかし、入院が長引けば差額ベッド代などの自己負担が増えたり、働けない期間の収入減も心配になります。

これから妊娠・出産を考えている方は、今のうちに「自分の保険でどこまでカバーできるか」を確認し、必要であれば見直しを検討してみてはいかがでしょうか。まずは現状のライフプランに合わせた備えができているか、プロに相談してみることから始めてみましょう。

ライフプランの変化に合わせて保険を見直すなら、今が適したタイミングです。「auマネープラン相談」で、安心して出産を迎えるための準備を始めましょう。

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