最低限入っておくべき保険とは?種類や選び方のポイントを徹底解説
リスクに備える手段として、世の中にはさまざまな種類の保険商品が存在します。
「最低限の保障が受けられる保険には加入しておきたい」と考える人も多いと思いますが、どの程度が「最低限」であるかは人によって異なります。
それでは、保険商品はどのような基準をもって選ぶべきなのでしょうか。
保険を選ぶ際には、人生の節目ごとに区切られた段階=「ライフステージ」を意識することが重要です。
本記事では、次に記載する生命保険と損害保険の主な種類やそれぞれの必要性を解説します。
【生命保険】
・死亡に備える保険
・病気やケガに備える保険
・子どもの将来や自分の老後に備える保険
【損害保険】
・家や家財の被害に備える保険
・車両事故に備える保険
・ペットの治療費に備える保険
生命保険の種類と加入の必要性
生命保険にはどんな種類があって、どのように機能するのでしょうか。
日本には国民健康保険、企業の従業員や扶養家族が加入する被用者保険、後期高齢者医療保険といった公的医療保険制度がありますが、これらの公的医療保険制度とは別に任意で加入できるのが民間の生命保険です。
生命保険は、病気やケガ、介護といった予期せぬリスクへの備えとして、また子どもの教育費や自分の老後など将来のための備えとして、生活の基盤を守ることを目的として加入するものです。
この章では、生命保険の種類を解説します。
死亡に備える保険
死亡に備える保険としては、終身保険、養老保険、定期保険などが挙げられます。
扶養家族がいる人は入っておくべきでしょう。
病気やケガに備える保険
病気やケガに備える保険としては、医療保険、がん保険などがあります。
独身、扶養家族がいる人など、自分で生計を立てている人は入っておくべきといえます。
子どもの将来や自分の老後に備える保険
子どもの将来や自分の老後に備える保険としては、学資保険、個人年金保険、介護保険などの種類があります。
子どもがいる人や、老後を豊かに過ごしたい人は入っておくとよいでしょう。
損害保険の種類と加入の必要性
損害保険は、将来に起こるかもしれない損害に備え、経済的な損失を最小限にとどめることを目的としています。
次の項では、損害保険の主な種類について解説します。
家や家財の被害に備える保険
家や家財の被害に備える保険としては、火災保険、地震保険などがあります。
火災保険は主に火事や水漏れ、盗難、自然災害での被害に対応できる保険です。
ただし、火災保険単体では地震による損害は補償されないため、地震への備えとしては地震保険もセットで加入するとよいでしょう。地震保険は単体で加入することができず、必ず火災保険とのセットになる点も覚えておきましょう。
車両事故に備える保険
車両事故に備える保険としては、自動車保険、バイク保険、自転車保険などがあります。
自動車、バイク、自転車所有者は入っておくべき保険です。なかでも自転車保険は現在、全国で加入の義務化が進んでいます。
「自賠責保険」は自動車損害賠償保障法(自賠法)にもとづき、すべての車、バイク所有者が加入を義務づけられています。自賠責保険で賄えない部分は、任意保険に加入してカバーすることを検討する必要があります。
ペットの治療費に備える保険
ペット保険は、ペットの病気やケガにかかる治療費を補償する保険です。
ペットには公的医療保険制度がないため、入院・手術・通院費といった治療費は全額自己負担です。特に高齢のペットは治療費が高額になる可能性が高く、保険に加入しておけばいざというときに出費をカバーできます。
【状況別】最低限入っておくべき保険の選び方
それでは、実際にどのような保険に入っておくべきかを状況別に解説します。次の項で詳しくみていきましょう。
独身で養う家族がいない場合
独身で扶養家族もいない場合、病気やケガによる収入の減少や、漠然とした将来の不安に対する備えを目的とし、次のような保険への加入が考えられます。
所得補償保険、就業不能保険
病気やケガで長期間就業できないときの備えとして、所得補償保険、就業不能保険が挙げられます。
働けない間の生活費を補う方法として、雇用保険の失業給付金や健康保険の傷病手当金もありますが、これらの制度を利用できない場合は、特に有効な手段であるといえます。
貯蓄型保険
保険に加入する場合、掛け捨て型ではなく貯蓄型にすると、将来のための資金を準備することができます。
貯蓄型の保険では、契約内容により満期保険金や解約返戻金を受け取ることができますが、月々の掛金は掛け捨て型の保険と比較して高くなる傾向にあるため注意が必要です。
女性向けの保険
女性特有の病気に特化した保険もあります。
保障内容は保険会社や商品により異なりますが、子宮・乳房の病気や甲状腺の障害、がん、貧血、低血圧、胆石症、関節リウマチ、分娩の合併症をはじめ、主に女性で発生率の高い病気が中心となります。
既婚者で養う家族がいる場合
扶養家族がいる場合、病気やケガによる収入の減少に加え、死亡のリスクにも備えましょう。
子どもがいる場合は、子どもの大学卒業までの学費にも備える必要があります。
また、親の介護に備える保険についても考えておきましょう。
基本的な医療保険・死亡リスクに対する死亡保険
基本的な医療保険やがん保険に加え、死亡リスクに備えた死亡保険への加入が考えられます。
死亡保険には定期保険と終身保険があり、定期保険は保険料が比較的安いメリットがありますが、保障が一定期間に限られ、更新時には保険料が上がる可能性があります。終身保険は定期保険に比べて保険料が高い傾向にありますが、一生涯同じ保険料で保障が続きます。
このほか死亡に備える保険としては、契約者が死亡した際に保険金受取人が保険金を毎月受け取れる収入保障保険もあります。
医療保険や死亡保険は、特に共働きではない場合、病気やケガによる入通院や死亡によって収入が途絶えてしまうリスクに対応する手段として有効であるため、加入しておくべきでしょう。
学資保険
学資保険は、子どもの将来の教育費に備える貯蓄型の保険です。
決まった額の保険料を支払うことで、子どもの成長にあわせた教育資金や、保険期間満了時の満期保険金などを受け取ることができます。
就業不能保険、所得補償保険
雇用保険の失業給付金や健康保険の傷病手当金では不足する・またはカバーできない部分は、就業不能保険や所得補償保険で備えるようにしましょう。
個人事業主(フリーランス)の場合
自営業者や個人事業主(フリーランス)の場合は、業務上のリスクや、病気やケガなど入院による収入の減少などに備える保険に加入しましょう。
就業不能保険、所得補償保険
自営業者や個人事業主(フリーランス)は、雇用保険の失業給付金や健康保険の傷病手当金の制度を利用できない場合が多く、病気やケガで長期間就業できないときの備えとして就業不能保険や所得補償保険への加入は有効です。
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