住宅ローンは変動金利がいい?固定金利との違いをわかりやすく解説
住宅ローンを組む際の選択肢のひとつとして、「変動金利」という金利のタイプがあります。この変動金利とは、一体どのような仕組みなのでしょうか。
住宅ローンの金利には、大きく分けて「変動金利型」と「固定金利型」の2種類があります。また、これらを組みあわせてセットで利用する方法もあります。
ローンの利用を検討するにあたり、変動金利と固定金利との違いやメリット・注意点も把握しておきたいところです。
本記事では、マイホーム購入前に知っておきたい住宅ローンでの金利の概要や、金利の選び方について解説します。金利について詳しく知ることで、家計のシミュレーションに活用しましょう。
変動金利型とは?
まずは変動金利型の概要について解説します。この変動金利型では、借入額に対する利息の金利が借入後に変動します。市場金利が上昇した場合は返済額が増え、反対に市場金利が下落すると返済額は減ります。
変動金利型では、借入時は短期(または長期)プライムレートに連動した金利が適用され、借入後は4月・10月時点での水準に応じて年に2回改訂されます。
このように金利の見直しができることから、一般的に固定金利型と比較して低い利率が設定されている特徴があります。
固定金利型とは?
固定金利型では、全返済期間を通じて返済利息の適用金利が変わりません。変動金利型と違って市場金利が上昇しても影響を受けることがない反面、下落してもその恩恵を受けることができないという注意点があります。
返済が終わるまで金利の見直しがなく、借入時の金利のまま固定されることから、一般的に変動金利型より高い利率が設定されています。
変動金利が適用される金利のタイプ
変動金利が適用される金利のタイプとして、通常の変動金利型に加え、次のような種類もあります。
・固定金利期間選択型
借り入れから一定の間は契約時の金利が固定で適用され、その後は固定金利か変動金利のいずれかを選択する金利タイプです。選択時点の金利が適用されるため、急に返済額が上がる可能性があるので注意が必要です。
・上限金利設定型
契約時に上限金利が設定されるタイプです。市場金利が上昇しても適用金利は上限以上には上昇しませんが、通常の変動金利型と比較して金利が高くなります。
このほか、借入残高から預金残高を差し引いた金額に対して金利がかかる「預金残高連動型」のタイプもあります。
取り扱っている金利のタイプは金融機関によって詳細が異なるので、確認するようにしましょう。
変動金利型のメリット・注意点
変動金利型にはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、どのような点に注意が必要なのでしょうか。
この章では、変動金利型を選ぶ際のメリットと、事前に把握しておきたい注意点を解説します。
変動金利型のメリット
まずは変動金利型を選択するメリットについて解説します。変動金利型では定期的に金利の改定があるため、一般的に固定金利より金利が低く設定されている特徴があります。
変動金利型では、金利水準が下がった場合に、返済総額が少なくなる恩恵を受けることができます。
変動金利型の注意点
変動金利型を選択する場合はどのような点に注意すればよいのでしょうか。まず、変動金利型では金利水準が上がると返済総額が増えます。金利の変動は、その動向によってメリットにも注意点にもなる可能性があります。
金利が変動する特性上、返済総額を事前に把握できず、返済計画を立てにくいという難点もあります。
次に、未払利息の注意点について解説します。
元金と利息の合計返済額を毎月一定の金額に設定する元利均等返済では、金利上昇により利息返済額が元金返済額を上回った場合、「未払利息」が発生します。この未払利息は精算を行わない限り蓄積され、場合によっては未払利息分のローンが残ってしまう可能性があります。
未払利息の取り扱いは金融機関によって異なるので、元利均等でローンを組む場合は精算方法などを事前に確認しておくようにしましょう。
変動金利と固定金利どちらを選ぶ?
ここまで変動金利型と固定金利型の特徴を解説してきましたが、いざ実際に住宅ローンを組むとなった場合、どちらを選択するのがよいか迷われる方も多いと思います。
なぜなら、これから先に市場金利が上がるか下がるかは誰にもわからず、予測はできても、正解を事前に把握することが不可能だからです。
変動金利型と固定金利型どちらがよいかの判断基準としては、金利が変動するリスクに対応できるかどうかがポイントとなります。
変動金利型のメリットを受けやすい人は、資金に余裕があり、借入額が少ない・短い借入期間で済む人です。このような場合には金利上昇の局面でも影響が少ないため、比較的落ち着いて対応できるでしょう。
金利が低く設定されるので、より速いスピードで元金を返済していくことも可能です。
逆に、資金に余裕がなく、借入額が大きい・借入期間が長い人は金利が上昇した場合の影響がより大きくなるので、固定金利型か、固定金利期間選択型なども検討してみましょう。
また、変動金利型と固定金利型を組みあわせたミックスという借入方法を選択できる金融機関もあります。
【例】固定金利型1000万円+期間固定型800万円、合計1800万円の借り入れ
金額や借入内容に条件がある場合がありますが、固定金利型を検討する場合はこのような選択肢があることも知っておくとよいでしょう。
お金に関するお悩みにはauマネープラン相談がおすすめ
住宅ローンは家計を占める割合が大きく、変動金利型にするか、固定金利型にするかという選択ひとつとっても悩ましいところだと思います。
また、金利だけでなく、借入額はどの程度にするか、月々の返済額、返済期間、など決めなければいけないことが多く、困っている方もいるのではないでしょうか。
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変動金利を正しく理解し住宅ローンを検討する
住宅ローンには変動金利と固定金利があり、それぞれに特徴があります。金利変動のリスクにも対応できる観点から、変動金利が適しているのは、借入額が少なく返済期間が短い人であるといえます。
借入額が多く返済期間が長くなる人は固定金利型か、固定金利を取り入れた返済方法も検討しましょう。
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