保険見直し 2025.12.22

終身医療保険とは?定期医療保険との違いやメリット・デメリットを解説

終身医療保険とは一生涯保障が続く保険のことです。医療費の不安は年齢を重ねるほど大きくなる傾向にありますが、若いうちに終身医療保険に加入することで、将来への不安を軽減できます。

本記事では、終身医療保険の特徴や定期医療保険との違いについて詳しく解説します。さらに、終身医療保険に加入するメリット・デメリット、また保険を選ぶときのポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

終身医療保険とは

終身医療保険とは、病気やケガによる入院や手術など、さまざまな医療リスクに備えることができる保険のひとつです。大きな特徴として、契約した時点から生涯にわたって保障が続く点が挙げられます。年齢を重ねても保障が途切れる心配がなく、将来の医療費への不安を軽減できる点が魅力です。

ここでは、終身医療保険の基本的な特徴についてわかりやすく解説していきます。

一生涯保障が続く医療保険

終身医療保険とは、民間の保険会社が提供している保険商品のことで、保険が解約されない限り保障が一生涯続くのが大きな特徴です。定期医療保険のように保障が切れる心配がなく、年を取ってから病気になっても安心して治療が受けられます。

ただし、保障を受けられるのは契約時の告知や条件を満たしている場合に限られます。将来、新たな病気になった場合でも、その内容が契約時の保障に含まれていなければ対象外になる点に注意が必要です。

支払方法は「終身払」と「短期払」の2種類

終身医療保険の支払方法は、「終身払」と「短期払」の2種類があります。

終身払は、契約時から亡くなるまで、毎月または毎年、保険料を支払い続ける方式です。保険料の支払期間が長いため、月々の負担を抑えられます。

一方、短期払は、あらかじめ定めた期間だけ保険料を支払う方式です。例えば、10年・15年と期間で区切る方法や、50歳・55歳・60歳・65歳までといった年齢で区切る方法があります。支払期間が終わると、それ以降の保険料負担がなくなるというメリットがあるものの、支払期間中の保険料は高めに設定されています。

短期払には一時払もあり、これは契約時に保険料を一括で支払う方法です。将来の保険料負担をなくせますが、初期の支出が大きいため、経済的に余裕のある方に限られるでしょう。

終身医療保険と定期医療保険の違い

終身医療保険と定期医療保険は、保障期間や保険料の設定において特徴が異なります。

項目

終身医療保険

定期医療保険

保障期間

一生涯(解約しない限り継続)

一定期間(10年・20年など)

保険料

変わらない

更新時に上がる場合が多い

見直しの柔軟性

契約後の見直しが難しい

更新時に保障内容を見直しやすい

終身医療保険は、一生涯の保障を確保できるのが特徴です。一方、定期医療保険は、比較的保険料を抑えつつ、一定期間だけ手厚い保障を受けられるのが魅力です。

終身医療保険は契約中に保険料が変わらない一方、定期医療保険の保険料は加入時は安くても更新時に上がることがほとんどです。

さらに、契約内容の見直しのしやすさにも差があります。終身医療保険は途中での変更が難しいケースが多いのに対して、定期医療保険は更新時に保障内容を柔軟に見直すことが可能です。

「終身医療保険か定期医療保険かどちらが自分に合っているかわからない」とお悩みの方は、「auマネープラン相談」までご利用ください。ファイナンシャルプランナーに無料で保険の悩みを相談できます。

終身医療保険のメリット

年齢を重ねるにつれ「医療機関を利用する機会が増えるかもしれない」と医療費への不安を感じる方は少なくありません。そのような不安に対して、一生涯にわたり保障が続くという安心感を得られるのが終身医療保険です。入院や手術といった突発的な出費に対して事前に備えられます。また、保険料が一定で更新する必要がないのもメリットです。

ここでは、終身医療保険のメリットを具体的にお伝えします。

一生涯にわたり保障が受けられる

終身医療保険では、途切れることなく一生涯にわたり保障が受けられます。医療リスクが高まる年齢になっても、更新ができなかったり契約が終了したりといった心配はありません。

年齢や健康状態によっては、新規で医療保険に加入するのが難しい場合もあります。しかし、終身医療保険に加入していれば、将来的に健康状態が悪化しても、契約時の保障が受けられる点は大きなメリットといえるでしょう。

保険料が変わらず家計管理がしやすい

多くの終身医療保険では、契約時の保険料が維持され、年齢や保険期間によって保険料が変わることはありません。年金生活になっても支払い額が変わらないため、家計管理がしやすいのはメリットといえるでしょう。

ただし、選択した支払方法によっては、初期段階に保険料が高く設定されることもあります。

短期払であれば老後の負担を減らせる

終身医療保険には、保険料を一定期間で支払いを終える短期払という方法があります。この方法を選ぶと、保険料の支払いを比較的早い段階で完了できるため、老後にかかる支出を抑えやすくなります。例えば、50歳までに支払いを終えれば、年金生活に入ったあとも保険料の負担を気にせず生活できるでしょう。

できるだけ老後の負担を減らしたいという方は、短期払を利用するのも有効な方法です。

保険料の払込が免除される場合がある

終身医療保険のなかには、一定の条件を満たした場合に保険料の払込が免除されるという特約をつけられる商品があります。三大疾病にかかった場合や高度の障害状態になった場合などが一例です。

この特約が適用されると、契約自体の内容は有効のまま、それ以降の保険料の支払いが不要になります。

ただし、保険料の払込免除の対象となる障害の状態や疾病は、保険の商品により異なります。加入時には、特約の条件や適用範囲、免除のあとの保障内容を確認しておくことが大切です。

健康状態に応じて祝い金を受け取れる保険もある

終身医療保険のなかには、一定期間の入院や手術のための給付を受けなかった場合に、祝い金や健康給付金などが受け取れるものもあります。

例えば、5年間一度も入院給付金の支払いがなかった場合、契約時に定められた割合の保険料が還付される、あるいは祝い金として一定額を受け取れるといったものです。このような商品であれば、万が一に備えながら、健康維持への意欲も自然に高められます。

終身医療保険のデメリット

終身医療保険は一生涯の安心を得られる反面、いくつかの注意点やデメリットもあります。

長期間にわたる契約であるため、加入前にはメリットだけでなくデメリットも十分に理解しておくことが大切です。ここでは、終身医療保険のデメリットについて詳しくお伝えします。

保険を見直すタイミングが難しい

終身医療保険は、基本的に保障の内容が変わらないため、保険を見直すタイミングが難しいのがデメリットです。収入や家族構成、健康状態などは一生のうちに変わっていきます。しかし、終身医療保険では、更新の際に保障内容を見直すといった機会がなく、このような変化に柔軟に対応できません。

また、公的な保険制度や医療技術の変化に対応しにくい点もデメリットです。

年齢や健康状態によって保険料が高くなる場合がある

終身医療保険は、加入すると一生涯の保障が受けられますが、加入時に高齢だったり健康状態が思わしくなかったりすると、保険料が高くなる場合があります。

ほかにも、喫煙歴や既往症などによっても保険料が割高になるケースもあり、場合によっては加入が難しくなることもあります。

終身医療保険のメリット・デメリットを踏まえたうえで、自分に合っているか知りたい方は「auマネープラン相談」までご相談ください。ご自宅や近所のカフェ・レストランなどお好きな場所で、保険選びについてプロに相談できますので、お気軽にご利用ください。

終身医療保険を選ぶときのポイント

終身医療保険は、長期にわたり契約を続けるケースが多いため、加入時の選び方が重要です。同じ終身型でも保険会社やプランによって、保障範囲や保険料は大きく異なります。

ここでは、終身医療保険を選ぶ際に特に注目すべき以下のポイントについて解説します。

  • 加入する際の年齢健康状態
  • 保障内容
  • 保険料と払込期間
  • 特約の内容

これらのポイントを理解しておくことで、将来の医療リスクに備えながらも、経済的にも安心できるプラン設計が可能になるでしょう。

加入する際の年齢や健康状態

終身医療保険の保険料は、加入時の年齢と健康状態によって大きく異なります。若く健康なうちに加入すると、保険料が安く抑えられるうえ、将来的な健康リスクにも早くから備えられます。

反対に年齢を重ねてからの加入や持病・既往症がある場合は、選べる保障内容や商品が限られたり、条件つきでの契約になったりする場合もあるため注意が必要です。

保障内容

終身医療保険は、入院給付金だけでなく、手術や通院、先進医療といったさまざまな保障をカバーできます。ただし、保障範囲が広がるほど保険料も上がるため、どこまで保障が必要なのか明確にすることが大切です。

特に次の点において、どのぐらいの保障が必要なのかを考えてみましょう。

  • 入院給付金:1日あたりの給付金額と支払日数の上限
  • 手術給付金:対象となる手術や給付金額の基準
  • 通院保障:入院前後の通院だけでなく、外来治療の通院も対象となるかどうか
  • 先進医療特約:高額な医療技術料も含まれるかどうか
  • 三大疾病・がん・介護特約:長期治療に備えられるかどうか

特約は保障の幅を広げられますが、必要以上に特約をつけると保険料が膨らむため、本当に必要なのかを見極めることが重要です。

保険料と払込期間

保険料を比較する際は、月額費用だけでなく、払込期間もあわせて検討する必要があります。例えば、短期払の場合は毎月の保険料の負担は大きくなりますが、早めに支払いが終了するため、老後の負担を抑えることが可能です。

一方、終身払は月々の支払額は抑えられるものの、一生涯にわたって支払いが続くため、トータルでの支払総額は増える傾向にあります。

保険商品を選ぶ場合、月々の保険料に目がいきがちですが、老後の生活を想定し払込期間もきちんと考慮しましょう。

特約の内容

終身医療保険は、特約によって保障内容を柔軟にカスタマイズできるのが魅力です。しかし、特約にはそれぞれ適用条件や免責期間、給付制限が設けられているため、契約前に必ず細則を確認しましょう。

がん特約であれば、初回診断時のみなのか、再発・転移まで対象となるかで保障の充実度は変わります。ほかにも先進医療特約は、技術料のみを保障するタイプに加えて、一時金や支援金まで受け取れるタイプもあります。保障内容によって受けられる給付や負担軽減の度合いに違いが生じるため、事前に確認しておくことが重要です。

先進医療は実施できる医療機関が限られており、遠方に通院が必要なケースもあります。一時金まで受け取れる特約であれば、交通費や宿泊費など付随する費用の負担軽減につながるため、より安心です。

保障の内容を充実させられる特約ですが、過剰につけると保険料負担が大きくなる点には注意が必要です。

自分に合った保障内容や特約を知りたい方は、保険のプロに相談してみましょう。「auマネープラン相談」では、無料でファイナンシャルプランナーに保険の悩みを相談できます。

終身医療保険が向いている人

医療保険は、それぞれの経済状況や年齢、ライフスタイルによって最適な選択肢が異なります。将来的な医療費の負担や保障が途切れてしまうことに不安を感じる方にとって、終身医療保険は頼りになる選択肢のひとつです。

ここでは、特にどのような方に終身医療保険が向いているのか、その具体的な特徴をわかりやすく解説します。

長期的に安定した保障を確保したい人

終身医療保険の長所は、一生涯にわたる安心を得られる点です。定期医療保険のように更新がなく、契約を継続している限り、保障は一生涯続きます。

高齢になるほど病気や入院のリスクは上がりますが、その時点で新しい保険に入り直すのは難しい場合があります。終身型であれば、年齢を重ねても保障が途切れません。

また、家族に生活習慣病やがんの罹患歴がある場合は、将来の医療リスクに備えて準備できるのは大きな魅力です。終身医療保険は、長期的に安定した保障を確保したい人に特におすすめです。

保険料の上昇や老後の保険料負担を避けたい人

保険料の上昇や老後の保険料負担を抑えたいという人にも、終身医療保険は適しています。終身医療保険は、契約時に定めた保険料が変わらないという特徴があります。定期型のように更新時に保険料が上がる心配がなく、固定の保険料で将来設計が立てやすいのがメリットです。

特に老後は収入が限られやすいため、年金生活になっても保険料を支払い続けられるかどうかは重要なポイントです。早くに終身医療保険に加入しておけば、老後の家計に予測不能な支出が発生するリスクを抑えられるでしょう。

また、短期払を選べば、定年を迎える頃までに保険料の支払いを終えることも可能です。先々のライフプランを想定し、事前に備えておきたいという人は終身医療保険の加入を検討するとよいでしょう。

「自分に終身医療保険が向いているかわからない」とお悩みの方は「auマネープラン相談」までぜひご相談ください。客観的な視点で一人ひとりに合った保険選びをファイナンシャルプランナーがサポートします。

ライフプランをもとに終身医療保険を検討しよう

終身医療保険は、一生涯の保障を確保したい人や老後の保険料負担を一定にしたい人にとって有力な選択肢です。一度加入すれば、年齢を重ねても保障が途切れず、更新や再審査の手間もありません。特に健康状態の変化が気になる人や長期的な医療リスクに備えたい人にとって心強い存在です。

一方で、終身医療保険は長期契約であるため、保険料や保障内容を柔軟に見直しづらいという側面もあります。契約前には、保障内容だけでなく、払込期間や特約の有無などをしっかりと比較することが大切です。

医療の進歩やライフステージの変化を予測しつつ、将来の自分のために最適なプランを選びましょう。

保険選びが不安な方は、「auマネープラン相談」をご活用ください。お好きな場所で保険選びについて無料でプロに相談できますので、ぜひお気軽にご利用ください。

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